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ボーナス屋、勇者になる  作者: 爪牙
ゴリアス国編Ⅱ-ドルドナ遺跡の章-
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第139話 ボーナス屋、人質を救う

 突然現れたダブルシャイニング爺さんは、俺の能力で戦闘力の大半を失った『創世の蛇』のチーム雑魚臭を全滅させた。


 ほんの数秒間だったが、数字にして軽く100万の魔力が炸裂してチーム雑魚臭は宙を舞いながら戦闘不能になったのだった。



「成敗完了!!」


「ハァハァハァ・・・!!よくも我が国で好き勝手してくれたな!!これで終わりだと思うな!!」



 光り輝く剣を持ったダブルシャイニング爺さん、一方は剣を掲げて決めポーズをとり、もう一方は背中に光る弓を背負いながらチーム雑魚臭の1人の胸倉を掴んで殺気を放っていた。



「誰だよ、この爺さん?」



 取り敢えず、ステータスを視てみるか。



【名前】『雄傑帝(ゆうけつてい)』レオンハルト=R=ファリアス

【年齢】70  【種族】人間

【職業】太上皇 冒険者  【クラス】隠居中の先代皇帝

【属性】メイン:光 火 雷 サブ:風 水 土 氷 木

【魔力】835,000/1,720,000

【状態】正常

【能力】攻撃魔法(Lv4) 防御魔法(Lv3) 補助魔法(Lv4) 特殊魔法(Lv3) 剣術(Lv3) 盾術(Lv2) 体術(Lv3) 投擲(Lv3) 闘気術(Lv3) 調合術(Lv3) 彫金術(Lv2) 天空眼(ヘブンズ・アイ) 王位の聖剣(コールブラント)

【加護・補正】物理耐性(Lv3) 魔法耐性(Lv2) 精神耐性(Lv3) 光属性耐性(Lv3) 火属性耐性(Lv3) 雷属性耐性(Lv3) 風属性耐性(Lv1) 水属性耐性(Lv1) 土属性耐性(Lv1) 氷属性耐性(Lv1) 木属性耐性(Lv1) 全状態異常耐性(Lv2) 竜殺し 王の器 聖剣の煌き 麒麟の契約 天空神トータティスの加護

【BP】713



【名前】『英雄王』アラン=E=ゴリアス

【年齢】69  【種族】人間

【職業】大公 冒険者 教師  【クラス】病み上がりの先々代国王 根性爺さん

【属性】メイン:光 闇 サブ:火 土 風 水 雷

【魔力】505,000/1,690,000

【状態】疲労(中) 体力低下(小) 発熱(微)

【能力】攻撃魔法(Lv3) 防御魔法(Lv4) 補助魔法(Lv2) 特殊魔法(Lv2) 剣術(Lv2) 槍術(Lv3) 弓術(Lv5) 体術(Lv3) 闘気術(Lv3) 錬金術(Lv2) 真・無駄無しの弓(フェイルノート)

【加護・補正】物理耐性(Lv2) 魔法耐性(Lv2) 精神耐性(Lv3) 全属性耐性(Lv2) 全状態異常耐性(Lv2) 竜殺し 必中の射手 王の器 物語を継ぐ者 鳳凰の契約 狩猟神ケルヌンノスの加護

【BP】719



 うわあ、元皇帝と元国王だよ。


 しかもBPがかなり貯まってる。


 王国の先代夫婦といい、この世界の王族や皇族って一体・・・。



「そこ!!お前もこいつらの仲間か!?」


「違います!!女王様を助けに来た者です!!」


「そうか!!」



 あっさり信じてくれた。


 まあ取り敢えず、ロビンくん達と合流するか。


 あ、チーム雑魚臭にマイナスリセットしてこ!



――――ピコ~ン♪



【神様からメールが届きました。】



▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

From:現役のルー

Sub:達成おめでとう!

 「(緊急)女王ミリアムを救え! Part4」達成おめでとう!

 報酬は現時点を以って支払われた。


 P.S.もうすぐそっち行くから。


▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲



「・・・は?」





--------------------------


――ドルドナ遺跡――


「御祖父様!!」


「おお!ミリアム!!」



 夜の遺跡をバックに祖父と孫の涙の再会(ゴリアス王家バージョン)。


 そして少し離れた場所では・・・



「そうか、とうとうあのバカ息子が親だと知ったか。今まで本当に苦労をかけたな、ロビン。」


「いいえ、こうして生きていられるだけで私は十分に幸せです。御祖父様。」



 祖父と孫の涙の再会(ファリアス皇家バージョン)が行われていた。


 というか、先代皇帝は自分の孫全員を把握しているのか?


 息子がアレ過ぎるから監視を付けていたとかか?



「シロウ殿、この度は孫娘を助けて頂き大変感謝致します。私は元ゴリアス国国王、アラン=E=ゴリアスと申します。」


「改めまして初めまして。シロウ=オオバです。」



 先々代国王は涙を流しながら俺に感謝していった。


 続いて先代皇帝もバカ皇子やバカ皇帝の事より先に、昨日の件を頭を下げて感謝してきた。


 見た感じ、凄くまともな人だけど、何がどうなればこの人からアレが生まれるんだろうな?


 謎だ。



「――――先々王陛下、恐れながら急ぎでお伝えした事があります。」



 と、ここで団長が先々代国王と現女王の前に跪いてこれまでの事を簡潔に報告した。


 それを聞いた直後、先々代国王の顔は険しくなり、少し離れた場所で拘束されているエレイン達を睨み殺すような形相で見た。



「貴様ら!!孫娘だけではなく、息子夫婦にまで―――――!!」



 先代国王夫妻が生存しており、尚且つ人質にされていた事を知った先々代国王は病み上がりらしい体から魔力を放出させる。


 リアルでバックに炎が燃え上がっているのを想像すれば分かり易いだろう。


 というか、地面から焦げ臭いにおいが・・・



「――――聖国にいるわ。」



 すると、エレインが平然とした顔で口を開いた。



「貴方の息子夫婦なら、聖国の司教省長官の屋敷に軟禁させられているわ。いえ、正確には息子夫婦とその息子達ね。軟禁中、前国王妃は双子の男児を出産したわ。」


「何!生まれたのか!?」


「ええ、母子ともに健康体よ。」



 エレインの言葉に、先々代国王はさっきとは真逆の嬉々とした顔になった。


 おい、さっきまでの怒りは何処に消えた?


 それにしても聖国か。


 確か、アイアスが潜入してたんだっけな。


 司教省長官ということは、相当偉い奴なんだろうな。



「エレイン!!貴様、裏切る気か!?」


「賢明な判断をしただけよ。ブリューナクの封印が解け、それがクラウ・ソラスの所有者の物になった上に完全覚醒された以上は人質の意味はないわ。ブリューナクやクラウ・ソラスの性能ならここから聖国を狙撃することも、救出することもできるもの。」


「くっ・・・!」


「確かに。」



 え?


 そんな事も出来るのか?


 あ、そういえばそんな事が詳細欄に書いてあったな!


 ちょっと試してみるか?


 念の為、先王夫妻はどうしているか調べてからな。



▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

『検索:聖国で軟禁されているゴリアス国先王夫妻』


 現在、聖国司教省長官マウリシオ=ヴィッロレージの聖都邸の地下隠し部屋に軟禁中。

 夫妻は魔法具により魔法を封じられ、呪いで敷地外への出ることが出来なくない状態にある。

 先王妃は1週間前に双子の男児を出産し、母子ともに健康体。


▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲



 また呪いか。


 聖職者が呪いを使うって大問題じゃないのか?


 いや、雇った魔法使いにやらせたとか?


 次、長官って奴も調べてみよう!



▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

『検索:司法省長官マウリシオ=ヴィッロレージ』


 代々聖職者を輩出するヴィッロレージ家の現当主の弟。

 出世とお金が大好き。

 教皇秘書長(カメルレンゴ)に嫉妬し、汚い手を使ってでも出世しようと企んでいる。

 兎に角お金が好きで、大陸各国の要人から賄賂を沢山貰っている。

 本邸や別邸には裏の仕事で誘拐した人達を大勢軟禁している。

 上手く隠蔽をしているが、他の枢機卿からはあまり好かれていない。

 最近、更年期とイボ痔に悩まされている。

 現在、職場で賄賂を数えている。


▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲



 さて、撃とうか♪


 いや、先に人質にされている人達の救出が先かな?



「シロウ殿、何をしているんですか?」


「人質救助♪」


「え?」


「目標!ゴリアス先王夫妻のいる場所!《ゲートスラッシュ》!」



 俺は何もない空間をクラウ・ソラスで切り裂いた。


 すると、空間に裂け目ができてそれはすぐに大の大人が数人通れるほどの大きさに広がった。



「――――誰だ!?」



 裂け目の向こうには赤ん坊を抱いたナイスミドルがいた。


 その隣には、同じく赤ん坊を抱いた美女が椅子に座っていた。



「お父様~~~!!」


「おおおお!!息子ぉぉぉぉぉぉ!!」


「ミリアム!!父上!?」



 こうして、行方不明だったゴリアス国先王夫妻+王子2名は全員無事に救助された。


 ついでに他の隠し部屋や別邸に軟禁された人達も全員救助、みんな各国の王侯貴族や豪商達ばかりだった。


 尚、彼らに掛けられていた脱走防止等の呪いは俺の《勇者之超解呪(スーパーアンチカース)》で全部解呪した。



「さてと、後は止めの天誅を――――」



 そして、最後にブリューナクで悪党を狙撃しようとした時だった。


 突然、空が真昼のように明るくなった。



―――――その必要はない。



 そしてその場にいた全員の耳に神秘的な声が聞こえてきた。


 おい、この現象ってまさか・・・!


 そして、俺達の前にその人は現れた。




『――――チ~ッス!太陽神ルーで~す!』




 一応、神様っぽいのが。






 神降臨!!


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