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ボーナス屋、勇者になる  作者: 爪牙
ゴリアス国編Ⅰ-イルダーナの章-
129/465

第123話 ボーナス屋、軽食を食う

――領主の館 食堂――


 俺は館の料理人達が作ってくれた軽食を食べながら少し今後の事を考えていた。


 今日ここに来る前、イルダーナ南門の前でルーグ騎士団団長ミハエルと戦った時、俺は予想外に苦戦してしまった。


 昨日、帝都でダニールを倒して少し天狗になっていたのか、それとも団長がステータス以上の怪物だったのか、その両方なのかは分からない。


 けど、昨日強者に勝ったから今日も勝てるとは限らないんだ。


 毎日欠かさず修業をしているけど、負けて死んだら終わりだ。


 場合によっては、前触れもなくラスボス級の敵が登場するかもしれない。


 そう考えてみると、早めにもっとパワーアップしておく必要があるだろう。


 という訳で、俺は能力を起動させて新ボーナスの取得を考えていた。



「(え~と、先に今のステータスの確認と!)」



【名前】『ボーナス屋』大羽 士郎

【年齢】16  【種族】人間

【職業】魔法剣士(Lv48) 神器使い(Lv42) 勇者(Lv41)  【クラス】救国の勇者

【属性】メイン:土 木 サブ:火 風 水 空 光

【魔力】3,002,000/3,410,000

【状態】正常

【能力】勇者之魔法(Lv4) 属性術(Lv3) 勇者之武術(Lv3) 善行への特別褒賞(エフォートエクスチェンジャー) 超魔力吸収(スーパーマナドレイン) 命無き物の可能性(アイテムエボリューション) 進化する可能性(スキルエボリューション) 鑑定

【加護・補正】魔法耐性(Lv2) 精神耐性(Lv2) 土属性耐性(Lv3) 木属性耐性(Lv3) 火属性耐性(Lv2) 風属性耐性(Lv1) 水属性耐性(Lv2) 竜殺し 土神ハニヤスの加護 豊穣神アヌの加護 銀腕神ヌアザの加護 異世界言語翻訳 職業補正 職業レベル補正

【BP】180



 神様クエストの報酬でまた貯まったな。


 さて、どんなボーナスを交換しようかな?


 また固有能力を創ろうかな?


 そうだ、前にイメージした能力のログって残ってるのか?



試作5 〈神性(神の能力)を1日3回だけ一時的に封じる能力〉 ⇒ 《創作可、150pt必要です。》


試作8 〈お互いの能力を交換するキャンセル可能で交換する能力〉 ⇒ 《創作可、75pt》


試作10 〈今いる世界のリアルタイムの情報を検索する能力〉 ⇒ 《創作可、70pt必要です。》



 残ってた!


 全部創りたいけど、流石にポイントが足りないな。


 だけど1つだけ、試作10は確実にとっておこう。


 世の中情報戦、何時何所で予想外の出来事が起きているか分からないからそれを知る手段は必要だ。


 どうせだから、地震速報みたいに事件が起きたら自動で教えてくれるように改良しとくか。


 む!必要なポイントが80に増えたか。仕方ないな。



《〈固有能力創造〉で固有能力〈摩訶不思議な情報屋(エクセレントリポーター)〉を取得しました。》



 これで残りは100ポイントか。


 次は何にしようか?


 また固有能力を創るか、それとも他のボーナスにするかな?


 団長と戦った時は体術―――というより、近接戦闘で苦戦したから、それを補うボーナスにした方がいいのかもしれない。


 だとすれば、《勇者之武術》の適正レベルを上げるか・・・というか、《勇者之武術》って《武術》とどう違うのかいまいち実感がないんだよな。



【勇者之武術(Lv3)】

・《剣術》、《体術》が統合された勇者専用の武術全般能力。

・通常の武術よりも威力及び効果等が2割増しになり、消費魔力も2割減になっている。

・偶に気合いで相性無視の効果を発揮するだろう。

・《進化する可能性》により統合進化を果たした能力です。



 説明もなんだかいまいち物足りないんだよな。


 ただ、この説明文で一点だけ気になる部分がある。



――――偶に気合いで相性無視の効果を発揮するだろう。



 ここの“気合い”って部分がなんとなく気になる。


 解釈次第だと、魔力以外の要素が関わっているとも受け取れる。


 言葉通り、気合次第でパワーアップするのか、それとも別の何かなのか?


 う~ん、勇者パワーか?


 考えても何も思いつかないから、他のボーナスを見てあった。



「ん?」



 ふと、あるボーナスが目に入った。



〈新人勇者用マニュアル〉 10pt

・昨日まで一般人だった新人勇者の為のチュートリアル本。

・これを読むだけで眠れる力が1段階覚醒する。

・これを読むだけで基本魔法、1ヶ国語の言語が修得できる。

・今なら銅の剣のオマケ付き。



〈勇者専用戦闘技能知識〉 20pt

・初心者勇者を卒業した人にお薦め!

・勇者にしか使えない《勇者之武術》の使い方が修得できる。

・今なら先着5名様限定で《闘気術(Lv1)》がオマケで付いてくる。



〈勇者専用魔法知識〉 20pt

・初心者を卒業した人にお薦め!

・勇者にしか使えない《勇者之魔法》の使い方が修得できる。

・今なら先着5名限定で《精霊術(Lv1)》がオマケで付いてくる。



 ピンポイントかよ!


 こんなの、昨日までは無かったぞ。


 まさか、これも神様の仕業か!?



▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

From:隠居中のヌアザ

Sub:無題

 違うよ。


 by 神一同


▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲



 返事が来たし・・・。


 いや、取り敢えず、この2つを交換しよう。


 これで残りは60ポイントだ。


 あ、何かが頭の中に流れ込んでくる。


 フムフム、なるほどなるほど、そうやって戦えばいいのか。


 あとは《闘気術》と《精霊術》のレベルを上げられるだけ上げておこう。


 これで全部使い切った!



【名前】『ボーナス屋』大羽 士郎

【年齢】16  【種族】人間

【職業】魔法剣士(Lv48) 神器使い(Lv42) 勇者(Lv41)  【クラス】救国の勇者

【属性】メイン:土 木 サブ:火 風 水 空 光

【魔力】3,002,000/3,410,000

【状態】正常

【能力】勇者之魔法(Lv4) 属性術(Lv3) 精霊術(Lv3) 勇者之武術(Lv3) 闘気術(Lv3) 善行への特別褒賞(エフォートエクスチェンジャー) 超魔力吸収(スーパーマナドレイン) 命無き物の可能性(アイテムエボリューション) 進化する可能性(スキルエボリューション) 摩訶不思議な情報屋(エクセレントリポーター) 鑑定

【加護・補正】魔法耐性(Lv2) 精神耐性(Lv2) 土属性耐性(Lv3) 木属性耐性(Lv3) 火属性耐性(Lv2) 風属性耐性(Lv1) 水属性耐性(Lv2) 竜殺し 土神ハニヤスの加護 豊穣神アヌの加護 銀腕神ヌアザの加護 異世界言語翻訳 職業補正 職業レベル補正

【BP】0



 こんなもんだな?


 後で色々試してみるか。


 さてと、食事の続きを使用~っと!


 そこへ、お茶を飲みながらロビンくんが話しかけてきた。



「シロウ殿、先ほどから何をしてたんですか?」


「何時ものパワーアップ♪ロビンくんもどう?」


「私ですか?」


「ロビンくん、かなりポイントが貯まってたからな。この辺で一気に使ってみたら、不老長寿とか?」


「そ、それはいいですよ!私ももっと成長したいですし・・・」



 ああ、ロビンくんて意外に身長を気にするタイプなんだ?


 今も普通に俺より背が高いし、良い体型だと思うけどな?



「けど、このまま貯まり続けたら不老不死とかも手に入りそうだな?」


「そ、それもなんとなく嫌ですね。けどそうですね、折角貯まっているのですから使ってみましょうか?」


「お!結構乗り気だな?」



 そういう訳で、今度はロビンくんのボーナス交換だ。


 ロビンくんのポイントは現在305ポイント、神様クエストクリアで更に貯まっていた。



「最初は《防御魔法》の適性を上げたいです。昨日はかなり危なかったですから。」



 ああ、昨日の大怪獣戦では、ロビンくんは防御に徹してたっけ。


 けど、1人で守り続けるには限界で、完全にはあの攻撃を防ぎきれない場面が結構あった。


 その辺はチームバカ皇子の防御担当組がサポートしてくれたけど。


 確かに、《防御魔法(Lv2)》だと今後は厳しいかもしれない。


 時間をかけて修業すれば別かもしれないけど、今は上げられるなら上げておいた方がいいな。


 まずは20ポイントでレベル3に上げて、次に40ポイントでレベル4、最後に100ポイントでレベル5だ!


 一気に160ポイント使ってしまった。



「次は《槍術》を、あとは属性を増やしたいです。」



 そういう訳で、その後は《槍術》をレベル3からレベル4に上げて40ポイント消費、最後に光属性と闇属性に50ポイントずつ消費して残り5ポイントになった。


 これでロビンくんのボーナス交換は終わった。



【名前】ロビン=W=ハワード

【年齢】17  【種族】人間

【職業】冒険者(Lv75) 魔法騎士(Lv41) 転移術師(Lv50)  

【クラス】真・第三皇子

【属性】メイン:空 光 闇 サブ:風 水

【魔力】2,310,000/2,940,000

【状態】正常

【能力】攻撃魔法(Lv2) 防御魔法(Lv5) 補助魔法(Lv3) 特殊魔法(Lv4) 剣術(Lv2) 槍術(Lv4) 体術(Lv2) 虚空の銀槍(エアルバー)

【加護・補正】物理耐性(Lv2) 魔法耐性(Lv2) 精神耐性(Lv3) 空属性耐性(Lv3) 風属性耐性(Lv1) 水属性耐性(Lv1) 英雄神プイスの加護 職業補正 職業レベル補正

【BP】5pt



 ロビンくんもチートになってきたな。


 このまま弱点無しになって、クラスも『最強皇子』とかになりそうだ。



「何時もありがとうございます。新たにこの身に宿った力、決して無駄にはしません。」


「ま、喜んでもらえれば俺はそれでいいけどな♪」



 さあて、食事も済んだし、そろそろ古代遺跡に向けて出発かな?


 俺は椅子から立ち上がり、出発の準備を始めようとした。



――――ピロロ~ン♪



 その時、メールの着信音とは違う音が俺達の耳に届いた。


 そして目の前に1枚のモニターが出現し、そこにはある事が書かれていた。



▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

『ファリアス帝国の第四皇子&エーレ王国第二王子、喰われる!』


 ゴリアス国南部の都市『イルダーナ』を訪れているファリアス帝国第四皇子エーベル=A=ファリアス及び、エーレ王国第二王子ランス=R=エレルードは本日、軟禁中のイルダーナ市内にある高級宿『ホワイトグロウ』にて不特定多数の女性に――ピー――ました。

 女性達はゴリアス国内の貴族令嬢及び、イルダーナ市内の娼館に勤める新人娼婦31名、その内26名は既成事実(・・・)を造る為、他5名は恋心から2名を拘束、行為に及んだ(・・・・・・)

 親譲りの精力(・・・・・・)が災いし、行為は未だに継続中、両者ともに救助を求めている。

 尚、両者ともにこれが初めてだった。


▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲



 俺の新能力、《摩訶不思議な情報屋(エクセレントリポーター)》が早速速報を届けてくれたようだ。


 内容が内容ではあるが・・・。



「「「・・・・・・・・・・・。」」」



 図らずも食堂に居た全員がこの文章を目にし、俺も含めて全員が絶句した。


 そうだった。


 俺達の最優先目標は皇子エーベルの救助だった。



「・・・私の部下が助けに向かったはずですが・・・。」



 隊長さんは気まずそうな顔でロビンくんに話しかけた。


 哀れエーベル、ゴリアスの肉食系女子軍団の餌食になってしまったか。


 1分後、再び《摩訶不思議な情報屋(エクセレントリポーター)》が発動し、エーベル達が救助された事を報せてくれた。






 士郎達の本来の目的はエーベル皇子の保護でしたが間に合わなかったようですwww

 ちなみに、肉食系女子達は敵が予め用意していました。


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