街の小さな奇跡
星影の都の朝は、柔らかな光と鳥のさえずりで始まった。
リナたちは街の中心にある診療所を訪れ、昨日出会った人々の治療に取りかかる。
「ここでも、助けが必要な人が……」
リナは深呼吸し、手を差し伸べる。
小さな子ども、怪我をした兵士、病に苦しむ老人――
一人ひとりに丁寧に手を当て、包帯を巻き、薬を渡す。
カイは優しく患者に声をかけ、ミナは器具や薬を準備し、セレナは森で学んだ魔力で手助けする。
初めは戸惑っていた人々も、次第にリナたちを信頼し、微笑みを返す。
小さな手術や手当を終えた後、笑顔になった患者の姿を見ると、リナの胸は温かく満たされる。
涙が頬を伝いそうになりながらも、リナは静かに笑う。
「これが……私の役目。命を救うって、こんなにも心が震えるんだ」
診療所の外では、街の子どもたちがリナたちの姿を興味深そうに見つめる。
「ねぇ、あの人たちって、すごいね!」
小さな声に、リナは微笑み返す。
「ありがとう、でも……みんなも優しいから、私たちも頑張れるの」
昼が過ぎ、夕暮れが街を染める頃、リナたちは街の広場で一息つく。
互いに笑い合い、励まし合う仲間たちの存在が、何よりも力強い支えになっていることを実感する。
そしてリナは心の中で小さく誓う――
「どんな困難があっても、絶対に諦めない。ここでも、誰かの希望になりたい」
星影の都に小さな奇跡が生まれ、リナたちの物語はゆっくりと、でも確実に動き始めた――。




