星影の都にて
森を抜けたリナたちは、星影の都の門をくぐった。
高くそびえる建物、石畳に映る柔らかな街灯、行き交う人々――
まるで異世界の夢の中に迷い込んだかのような光景に、リナの胸は期待と不安でいっぱいになる。
「すごい……本当にこんな街があるんだね」
ミナが小さく息を漏らす。
カイも少し緊張しながら目を輝かせ、セレナは静かに微笑む。
「ここでも、あなたの看護で誰かを助けられる」
その言葉に、リナの胸に温かい光が差し込む。
街の広場では、病や怪我に苦しむ人々が列を作っていた。
リナは一歩前に出て、手を差し伸べる。
「私に任せて。絶対に諦めない」
その瞬間、胸の奥に小さな熱い感情がこみ上げる。
不安もある、でもそれ以上に仲間や人々を思う気持ちが強くなる。
診療所に入ると、古びた木の香りと、緊張した空気が混ざる。
小さな子どもが涙を浮かべ、肩を震わせている。
リナは優しく手を取り、落ち着かせながら応急処置を始める。
「大丈夫、私がついてる」
カイは患者を支え、ミナは薬や包帯を配り、セレナは森で培った魔力を用いて診療を手伝う。
街の人々は最初、戸惑いながらも、次第にリナたちを信頼し、笑顔を見せ始める。
その夜、街の灯りを見上げながら、リナは静かに呟く。
「森を抜けたあの日から、ずっと仲間がいる……だから、怖くない」
胸の奥で、少しの恋心と強い決意が芽生える。
仲間との絆、過去の経験、そして新しい街での挑戦――
全てが一つになり、リナの心に温かな光が灯る。
月明かりが石畳に反射し、風が柔らかく吹く。
その瞬間、リナは感じる。
新しい冒険、新しい仲間、新しい奇跡――
星影の都での物語が、今、静かに動き始めたことを。
希望と不安、笑顔と涙が交錯する中、リナたちは新たな一歩を踏み出す――。




