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転生したらドラゴン!  作者: カム十
学生期
52/99

49話 先輩の教え~権能~

「久しぶりじゃの、小僧」


 ハザデスさんが言う。


「お久しぶりです」


 僕はお辞儀をする。

 そして体向きを180度変える。


「それでは」


「来て早々に帰ろうとするでない!」


 ハザデスさんが引き留める。

 帰ることは叶わなかった。


「で、何の用ですか?」


「お主、性格、変わったか?」


「いえ、わざとです」


 僕は当然のように答える。


「…………まあ、本題に入るがな」


 ハザデスさんは何か言いたそうに本題に入った。


「本題だが、小僧に権能の使い方を教えないといけなくなってしまったのじゃ」


「自主的ではないんですね」


「あぁ、自主的ではない」


 言い切られてしまった。

 自主的ではないのなら、なぜ教える気になったのだろう。

 僕が聞いてみると、ハザデスさんが話しはじめる。


「実はな、神の座を譲ったことを他の神に報告したのじゃが、「神の詳細を伝えておけ、かわいそうだろ」と怒られてしまっての~」


 それはその通りだろ、と思った。

 僕はほとんど、権能や神について知らされていない。

 それは一旦置いておくとして、権能の使い方とはなんだろう。


「では早速、権能の使い方をレクチャーするぞ」


 ハザデスさんが権能について教えてくれた。

 詳しい原理なんかは省かれて説明された。

 その内容の要点だけをまとめるとこうなった。


 一つ目、スキルと権能は別のものであり、スキルより権能の方が格上の力である。

 ただし、逸脱能力(アノマリースキル)は権能と同格である。


 二つ目、権能でのスキルの強化は、関連していなければできない。

 例えば僕の権能だと、ユニークスキル【竜】くらいしか強化できない。

 では、なぜあの時【斥力】が強化できたのか?

 それは神の権能を『代行』したからだそうだ。

 この『代行』とは、「代行の神」の権能だそうで、神の間で権能を代行させることができるらしい。

 そういう理由で、僕は【斥力】を強化できたそうだ。


 三つ目、僕の権能は自分の眷属を武器に変える、というものだ。

 前述した通り、権能の『代行』ができるので、少しぐらいなら別の力が使えるそう。

 ただし、使いこなせるかは、技術と素質次第だそう。


「……………………以上じゃ。そろそろ、小僧が起きる時間じゃから、神なんかについての話はまた今度じゃ。それじゃあ元気での~」


 その言葉を最後に僕は目を覚ます。

 正直、全く寝た気がしない。

 肉体的な疲労はそもそも感じないが、精神的な疲労がどっと襲ってくる。


「あっ、おはよう!」


 キラボシはあの頃と変わらず、早起きだ。


「あぁ、おはよう。キラボシ」


 僕はそう言って、起き上がった。

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