36話 帰る方法
僕とキラボシは色々と必要な物を買い、宿に戻り寝床につく。
僕には考えなければならないことがある。
今までは後回しにしていたが、やっぱり考えなければならない。
それは未来に帰る方法だ、ここは僕がいた時代じゃないのだから。
だが、正直に言えば帰りたくない。
この時代のキラボシが心配だし、帰る理由も僕にはない。
『でも、だめだよな~』
僕は未来に帰らないといけない、ここは僕がいた時代じゃないのだから。
戻るためには何をすればいいのか?
答えは簡単、懐中時計を充電すればいい。
では、充電する方法は?
答えは分からない。答えが分かれば苦労しない。
では、他の方法はどうだろう?
たとえば、タイムスリップを可能にするスキルを獲得する。だが、そんなスキルは知らないし見当もつかないので無理だと考えた方がいいだろう。
どうすれば帰ることができるのか? 手っ取り早い話、この懐中時計に予備があればいいのだ、もう一つ懐中時計があれば帰ることができる。
しかし、懐中時計はあの小屋に一つしか置いていなかったし、小屋は僕が燃やしてしまった。燃える前であれば何かあったかもしれないのに…………
『あれ? 今って燃える前?』
今は過去なのだから僕が小屋を燃やす前だ。さらにまだ僕が懐中時計を回収する前なので懐中時計も、もう一つある。
『よし、小屋に行こう!』
僕は未来に帰るためにまだ燃えていない小屋に向かうことに決めた。
目的地も決まったことだし、僕は自分の権能について考える。
僕の龍神の権能で現在できることは神格覇気という神様の覇気を使うことだけだ。
人の姿になったり、戻ったりするのは権能じゃないみたいで肉体的な力らしい。
僕の権能、一体どんな力なのだろうか、どうせなら飛び切りかっこいいのがいい。
今僕の使うことができる竜吐息を強化したような感じの権能がいい。
というか竜吐息位なら魔法でどうにかできそうな気もする。
せかっくだし魔法やスキルでの必殺技でも考えよう。
厨二臭いけど、この世界なら大丈夫!
この世界ではこうでもしないと生き残れないのだ!
それに僕は一応、神様なので大丈夫!
僕は魔法やスキルの必殺技や運用方法を考え………………
わずか十分ほどで飽きて寝た。




