17話 冷酷なドラゴン
頂上が見えてきた。
解析の情報が正しければあの頂上に龍がいる。
そして解析結果の今まで誰一人この山を超えた人はいないということから頂上の龍はかなり強いのだろう。
頂上に近づくにつれ土竜を多く見かけるようになった。
土竜、頂上にいるのは土龍とかだろう。
そんな風に予想を立てていると地上から岩が飛んできた。
運よく当たらなかったが、まだまだ飛んできている。
その数は1つ2つではなく10や20ととても多く五体ほどのドラゴンが絶え間なく撃ってくる。
そのドラゴンたちを『解析』する。
~結果~
|名前:なし
|種族:地竜
|スキル
|EX・飛行補助、索敵、気配感知、衝撃耐性、痛覚耐性
|ユニーク・耐久、竜、地龍の加護
|アチーブメント
|耐久者
全員がほとんど同じ結果だった。
『地龍の加護』、こいつら全員地龍の部下のようだ。
こうやって山頂を目指している者の邪魔をするのがこいつら役割なのかもしれない。
これなら誰も超えた人がいないわけだ。
しかもこの地竜を倒したとしても地龍がいるのだから鬼畜難易度すぎる。
『影の手』
『影の手』で飛んでくる岩を防ぎ、そして地面へと降りる。
地のドラゴンに地上で勝負を挑むなんて無謀に思えるがある作戦があるからだ。
その作戦は『影魔法』を使う。
まず『影魔法』の『影潜り』でいったん影に逃げ込む、このとき『風魔法』で空気を少し持っていく。
これでも数分しか息を止めておくことができないのでさっさと準備しよう。
『影操作』で僕が潜っている影を地竜の近くまで伸ばす。
そしてまだまだ伸ばして地竜の足を伝い、首を伝い、口の中まで入っていく。
そして『実態化』させて体内から『影の針』で串刺しにする。
地竜たちは体内から串刺しにされ、もだえることもなく一瞬で絶命した。
『影魔法』やはり強すぎる。
〈シークレットアチーブメント〔無慈悲な強者〕を達成しました。
報酬として逸脱能力【冷酷な殺戮者】を獲得しました。〉
シークレットアチーブメント、地龍と戦う前に達成できたのはうれしい。
~結果~
|シークレットアチーブメント〔無慈悲な強者〕
|条件:ユニークスキルを3つ以上持つ生物を5体以上一瞬で絶命させる
|報酬:逸脱能力【冷酷な殺戮者】
~結果~
|逸脱能力【冷酷な殺戮者】
|機能
|魂観測権限、恐怖の掌握、恐怖覇気
『魂観測権限』・魂を観測可能になる
『恐怖の掌握』・魂の精神強度が一定値を下回っている者の魂を肉体から分離する
『恐怖覇気』・精神を攻撃する覇気
獲得した僕でも恐ろしくなるような機能だった。
この機能を使ったコンボは、まず『恐怖覇気』で精神を攻撃する。
そして『魂観測権限』で精神強度を確かめる。
精神強度が一定まで下がったら『恐怖の掌握』で魂と肉体を分離この「魂と肉体を分離」とは簡単に言えば死だ。
僕一人しかこの逸脱能力を持っていないことは少し安心できる。
僕以外の人は(魔物や動物も)ただごとではないだろう。
僕は頂上を目指して羽ばたいた。
ステータス
|名前:なし
|種族:子竜
|スキル
|EX・飛行補助、空流感知、風圧、索敵、気配感知、衝撃耐性、動体視力、望遠
| 加速
|ユニーク・誘導、風使い、竜、隠密
|逸脱能力・哲学の父、冷酷な殺戮者
|アチーブメント
|自滅のすすめ、風の申し子、不意打ち御免、汝を知れ、無慈悲な強者
クルレイの名前の由来
冷酷=冷たそう=クール=伸ばし棒を消してクル+冷凍のレイ




