1/19
鏡 400字
深夜。学校。
「ふぎゃあああっっ!!??」
大声が響き渡る。
「ひっひとっ!白い服のっ人がっ!」
パニック状態のルルの声が響き渡る。
「も〜、ルルっちはパニックになりすぎだってば」
そう言ってなだめるが、ルルは耳を貸さず物陰に隠れて震え始めた。
「んー?こんな深夜に人がいるわけ無いと思うけどな〜」
ナコがそう呟く。
「そこの角を曲がったところ…白い服の女の子が…」
「はぁ…全く…じゃあ私見てくるよ」
そう言って角を曲がるが、何もいない。
「見てきたけど何もいなかったよ?」
するとナコが言う。
「本当かなぁ…見てくればいいんでしょ?」
ナコが角を曲がると声が上がった。
「ひっ!?」
「ナコ、どうしたの?」
「って…ああ、なんだこれ。鏡じゃん」
ナコが落ち着きを取り戻してそう言う。
「ルルが白い服って言ってたのに、黒い服じゃんって思って気がついたよ。2人が違う色の服で良かったよ」
2人…?そういえば、私には誰も見えなかった…
私は一体…
よろしければブックマーク、下の星評価いただけると大変励みになります。
よろしくお願いします!!