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繋章~語られた誰かの物語~

 

「――世界を救うかもしれない少年の物語が始まりました」


「えー? ここで終わりなのー?」

「そうよ? さ、もう遅いから寝ましょ?」

「やだやだー! ね、これも読んで!」

「だーめ。続きはまた明日ね」


 さて。

 それは誰が綴った本なのか。


 さて。

 それは誰が遺した本なのか。


 それは、作り話であるのかそれとも実話であるのか。


 そこは全てが終わった世界。

 一つの物語が終わり、次へと繋ぐための世界。

 あったかもしれない、もしもの世界。

 夢の切れ端が紡いだ物語。

 

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