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前編 やれやれ砲発射!

やれやれ、って思ったので書きました。やれやれです。

「……ここは? 辺りに誰もいないようだが」


 そんな風にぼやく青年がここに一人。名を『矢冷矢(やれや) 封楓(ふうふう)』というそうで。


「やれやれ、見たところまた異世界に飛ばされたな。異世界に飛ばされるのなんてもう78回目だ」


 いい加減にしてくれ。そう思いつつも彼は少しナニソレな面があるため、内心楽しんでいたりもした。……たぶん。まあ、ここは読者の想像で補ってもらうとしよう。


「やれやれ、また俺の剣の錆びにしてしまうことになるのか。やれやれ」


 謎にポエムチックなことを呟き出す青年は、また彼のお得意の『やれやれ』を一発かますと、思わず野良猫が逃げてしまうくらいのとても大きな溜め息を吐いて、なんかたまたま持っていたらしい謎のコインをピンピン上に飛ばして行儀悪く歩き始めた。おそらく、彼の得意技『悪態憑き』が、炸裂してしまったのだろうと思われたり思われなかったりする。


 ……まあ、どっちでもいいけど「パチモン感ある青年ですねっ!」と誰かに元気よく問われたら否めない気がするので、もうちょっと量産型にならずに自分の道を突き進んでいって個性を出してもいいんじゃないのかな。


「やれやれ、人どころか竜族も妖精もアリ一匹すらもいないな。やれやれ、俺はどうしたらいいんだ……?」


 やれやれ、を二発かましてから青年は辺りをキョロキョロし始める。どうやら、確認をしているらしい。……というか、面倒くさそうな名前してるから、もうこれから『青年』で一貫していくことにしよう。この主人公の名前、『青年』でいいよね。


 ひょんなことがあり、この物語の主人公の名前は『青年』となった。まあ、とりあえず話を展開していって。青年(あおとし)くん。


「……おっ? 人か?」


 そうやって謎の独り言を呟いてから、人がいる方に人指し指を向けた後、彼のお得意のキメポーズとかいうやつを誰も見ていないし誰も求めていないのに披露し始める。

 ちなみにこのキメポーズとかいうヘンテコ体操は言葉にするのが恥ずかしいくらいにダサかったのでこれも読者の想像に任せるとしよう。では、よろしくお願いします。


「やあ! 突然で悪いんだけど、ここは何処なんだい?」


 彼は優男風好青年を装って、目の前からこちらに向かって歩いてきていた一人の小娘に訊ねる。重要なことであるため二度言うけれども、『娘』ではなく『小娘』としておこう。

 ちなみにリアルでは初対面の人に向かって小娘だとか言わない方がいいと思います。おそらく。


「あ、あの。そ、そのぅ。む、村が……」


『村がなんだって。最後までしっかりはっきりと喋ってくれ』、そうツッコミを入れたかったらしいが、青年はとりあえず自称優秀な頭脳を用いて彼女の言っていることをなんとなく推測する。

 ちなみにこの青年、自称世界一頭よしよしよしお大学主席、二十五カ国語の言語が喋れる(自称)、おまけにコントラバスが弾けて、自称全国A級卓球選手権大会二十七回連続優勝(参加者三人)、昔は(自称)ヤンキーで、芸能界にスカウトされた幼馴染みの金髪美少女と付き合っていて(という妄想をよくしており)、その上猫派である、という凄まじくヤバい(不確かな)経歴を持っているヤツなのである。


 こちらの項目一覧のソースのご提供、心よりお待ちしております。


 ……話を戻して。青年は自称優秀な頭脳を用いて彼女の言いたかったことを理解する。


「つまり、村がヤバいんだな?」


「はい、そうですぅ」


 謎に語尾に『ぅ』を付ける少女を尻目に、青年は(とても切れ味があるようには見えない不要な部分が多い)剣を構える。……強い(メンタル的なところが)。


「よし、村に向かうぞ!」


 少女は『そんな決心を口に出す暇があるのか。いやないはずだ』と、そう青年にツッコミを入れそうになったのだが、そもそも少女はその村の人間ではないため『まあ、自分の村じゃないからどうなっちゃってもいいか』と、とても非道的で楽観的な考えが彼女の脳裏を過り、それが彼女自身の行動を抑制させた。


「うおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」


 その気合い……いる?

挿絵は描きません。思いつきで(これを)書いただけです。

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