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戦闘に狂い。  作者: 平野 たくやん
2/2

英雄色を好む。

朝日が眩しいな、つい夢中になってしまった。そろそろ帰り支度をするかな。


「まってぇ、帰らないでぇ。」


俺の隣には、とても煽情的な格好の女性が居る。


一晩中楽しませて頂いたお方だ。


ごめんな、もう行かなきゃいけないんだ。


「駄目ぇいっちゃやだぁ。」


いちいちエロいな。流石プロだ。


断腸の想いで、しがみつく腕をやんわりと離す。


あれ?離れない?ん?糸?


「アラクネの女は狙った獲物は離さないのよ。」


その魔道具は何かな?


「ごめんなさい英雄様、見つけたら知らせろって言われてるの。」


信号を発する簡易魔道具だな。


「せめてものお詫びに抱きしめてあげるわ。」


おおう、ボリューミーな感覚で顔が幸せだ。


罠だと分かっているが、抜け出す事が出来ない。


くっ!なんて高度な罠を仕掛けてくるんだ。


およそ一時間ほど経ち、俺の葛藤を他所に階下から、金属鎧の音が上がってきた。


「ここで間違いありませんか。」


「はっ!簡易魔道具の信号は、この部屋から出ております。」


バンッ‼︎


勢いよく開かれた扉から、漆黒の鎧を身に付けた鬼人族の美女が入ってくる。


「なっ!いつまで抱き着いているのですか!総員確保!」


鬼人族の号令で、揃いの鎧姿の男達が部屋に入ってくる。


男達は手慣れた様子で、糸で巻かれた俺を担ぎ上げる。


「またね英雄様♪楽しかったわ。」


アラクネなケニーちゃんは、男から小さな小袋を受け取り、手を振りながら去って行く。


今度会ったら、俺の懸賞金はいくらなのか聞いてみよう。


さて、おはようシンシア。


「おはようございます、ユウ様。朝食などご一緒にいかがでしょうか?」


それは願ってもない、ぜひご一緒させて下さい。

ところで、この糸はどうしようか?


「連れて行きなさい。」


あれぇ?聞こえてない?この糸の下は剥き出しの抜き身なんだが。辛うじて下半身は糸で巻かれているが上半身はマッパなんだが。


外は寒い上に、光の角度によっては魔剣が見えてしまうのだが。


「さっいきましょうか、ユウ様。」


屈強な男達に担がれた俺は街を行く。




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