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戦闘に狂い。  作者: 平野 たくやん
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その男。

俺は何を見ているのだ。


有り得ない現実に頭が理解を示さない。


地平を覆い尽くす兵達に対するは、唯一人の人間。


王都を覆う擁壁には魔法的な防衛を施してあり、他の門には封鎖の魔法に加え物理的にもガラを積んであり打ち抜くには多大な労力を費やさなければならない。


物流や索敵、必要最低限の物事の為に開けてある唯一つの門、その前に居るのは一人の男。


対するはゲンナ王国制圧兵隊3万。


我が国マルワナ国を制圧する為に来た侵略者供だ。


制圧を目的とした兵隊は皆重厚な鎧を着込み、後方には広域魔法師が居る。


あの男が言うには、鎧の薄い場所を切れば問題ない。

魔法は頑張って我慢するらしい。


意味が分からない。


理解はしているが、そんな事は絵空事であり現実には不可能だ。


そもそも鎧の理屈はまだ分かる、関節部を狙うのは重兵相手の定石だ。動き回る相手の、刃一枚分の隙間を狙うのは困難だが疲労によって鈍った相手、技術に格差のある相手ならばやってやれない事はない。


しかし、しかしだ。魔法に関しては技術ですらない、只の気の持ち様、精神論、気分の問題。


何を言っているのか、よく分からない。


目の前の現実を頭が理解を示さない。


四方八方を兵に囲まれ、その時々で魔法を撃ち込まれている。


しかしその男は迫り来る兵を、上下真っ二つに斬り裂き、迫り来る火炎は叩き落とし、鋭利な氷弾をいなし、不可視の風の刃を避け、致命的な雷を全身に浴びても止まる事なく、怒涛の土の槍を蹴り砕いている。


…………薄い場所斬ってないじゃん。

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