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苦痛な夕方
マンションのポストの中にはかぎが入っていた。ポストはマンションの一階にある。今思えば鍵を入れる場所はここしかないので、わざわざここまで入れに来なければならない仕様になっていた。少し悪いような気もしたが、そんな気持ちはすぐに吹き飛んだ。
[ただいまぁぁぁぁ~。。。」
疲れた口調で言葉を発す。
今日はなぜか体育が二時間あった。先生は僕たちを殺すつもりなのだろうか。。。
僕は運動が苦手だ。運動が嫌いだ。もっと言ってしまえば体を動かすことが嫌いだ。
いつどんな時でも、歩いていれば必ず一回は「めんどくさい」と思ってしまうほどだ。
そんな僕に一日に二時間も体育をやらせるなど、なんて『鬼畜』なのか。。。
とりあえず、僕は今ものすごく疲れている。シャワーを浴びたらもう寝よう。そうしよう。
僕はそそくさとお風呂に入り、寝間着に着替えた。
寝ようと思いふとテーブルに目をやる。そこには今朝僕が書いた置手紙があった。
捨てようと手紙を手に取ると、そこには僕の字ではないような字でこんなことが書かれていた。
『学校から帰ってきたら、私の家に来てくれ。』と。