私は数の子
子供は風の子
私は数の子
お皿に残った、小さな数の子
風を浴びて
空飛ぶ鳥を見て
飛びたいなって、思う数の子
たまにこうやって
一匹残って
ぽつん、つぶつぶ
人が歩いてって
また戻ってきて
静かに座る私は数の子
草は動こうとして
ぷるぷる揺れて
私の髪もひらひら揺れる
お日様が光って
数の子も光って
食べられそうな、数の子
でも今日のスパゲッティは
数の子じゃなくて
もっと小さなたらこのスパゲッティ
かぁ、かぁ
かぁ、かぁ、かぁ
烏はうるさく、鳴いていた