◆2-2 そうだ、学校へ行こう! 2
第三者視点
学校の説明だけなので、必要無ければ飛ばして下さい。
1話あたり何文字程度が適切なんだろう…?
こんな説明回、3000文字もあったら嫌だよね…?
神授国家マイア聖教国、首都アルカディア。
その中央教会区に建つ聖教国の代表的な学校。
聖教国国立学校サンクタム・レリジオ
この学校は小等部、高等部と大学部、それぞれに平民校舎と貴族校舎があり、6棟からなる学校である。
学校自体は平民校舎と貴族校舎で分けられている。
基本的には貴族校舎には貴族が通うが、ギフテッドの平民や、魔力に問題を抱える平民、お金持ちの平民等が貴族校舎で学ぶ事もある。
逆に外聞を気にする貴族が平民校舎で学ぶ事はない。
その為、知識や資格は得たいが、貴族に関わりたくない平民は平民校舎へ。仕事や資格、そして魔力の関係上、貴族と繋がりが欲しい平民は貴族校舎へ通う事になる。
小等部は7歳から10歳以下の子供が、高等部は11歳以上から上限無し、大学部は15歳以上の成人から上限無しで学ぶ事が出来る。
入学年度や年齢での区分けは無く(小等部と高等部は別として)、学力や実力によってクラスが分けられる。
入試は冬の季節を除いて毎月一回あり、一度入試を通過すれば好きな月から入学出来る。そして卒業時期の制限は無い。
入学適齢であり以下の条件を満たせば、基本的に人種・国籍・魔力の区別なく入学出来る。
①一定以上の学力を保持。
②聖教国出身者が身元保証人となる。(家族可)
③年間学費の一括支払いが出来る。
入学年度は入学金も含む。
(入学月に関係なく年間学費と入学金を全額一括)
貴族の場合は更に、
④貴族籍を所持している。
⑤他の貴族籍所持者の身元保証人がいる。(家族可、②と同一人物でも可)
上記を満たせば季節に関係なく入学出来るし、卒業許可が貰えれば好きな時に卒業出来る。
サンクタム・レリジオの卒業生という肩書は、たとえ大学部では無く、高等部であったとしても絶大な信用となる。
平民でも、自動的に助祭資格が付与されるし、成人後に各役場や各種ギルド、若しくは手工業組合等の運営役員になる事も出来るし、大商会に入る時の能力保証としても使用出来る。
更に大学部へ進んで教師資格を取得したり、各学問を修める事で、尉官軍人、国営研究所職員や官僚、下院議員、司祭資格取得を目指す事も出来る。
これにより、平民でも貴族より立場が上になる事もある。
貴族は平民より立場が下になる事を恐れる為に、どんな貧乏貴族でも、頭の悪い者でも、後継ぎは高等部だけでも必ず卒業させる。
貴族は高等部で『政治学』と『軍指揮学』を修める事で、『政治と軍』に関しては、平民の大学部卒業生と同等以上の資格取得権利を得る事が出来る。貴族は下院議員ではなく貴族院議員資格を。軍部では中尉以上からの入隊資格が付いてくる。
貴族院議員になるか、軍部に入れば立場が下になる事を防げるのだ。
ただし、貴族校舎の場合は入学金で金貨1枚、年間学費は小等部でも金貨3枚、高等部で金貨6枚、大学部となると最低でも金貨8枚はかかる。
ただ、既に卒業資格を取得し、研究の為だけに在校する者は、年間学費ではなく在校費として金貨1枚を支払えば在校する事が出来る様にもなっている。
対価として、貴族校舎は高位貴族でも満足出来る造りとなっていて、幼い頃から王族や上級貴族達が通う。
その為、王族や侯爵家、伯爵家との繋がりが欲しい下位貴族達は借金をしてでも通わせようとする。
また、在校生に限り、貴族校舎内の図書室を利用する権利が与えられる。
教科書を買える余裕のない、下位貴族や仮の貴族籍を与えられている平民等は、保証金を預ける事で中古の教科書を借りることが出来る様になっている。
教科書を購入しようとすると、金貨十数枚を一度に払える財力が必要となる。その為、貴族であっても教科書を個人で所持するのは難しく、財力に余裕のない下位貴族達は家族の所持していた古い教科書を使うか、図書室で保証金を支払い借りるのだ。
そして、下手に街中で教科書を持ち歩くと、強盗や恐喝、場合により殺人事件になる事があるので、借りた教科書はその都度返却したり、金庫室の専用棚を借りて保管する。
それに対し平民校舎の場合、入学金は金銀貨5枚、年間学費は貴族校舎の5分の1程度で済む。
これは格差が拡がることによる経済の停滞を招かない為に、平民でも優良な資格を取れるようにする政治的措置である。
金銭的不足分は教会からの補填で賄われている。
ただ安い分、平民校舎は敷地の外れにあり、建物も簡素で飾り気は無い。そして敷地の入口は貴族校舎と別れている。
平民校舎と貴族校舎の間には冊があり、お互いに行き来が出来ない様になっている。
そして、平民校舎には貴族校舎と違い、図書室が無い。
本一冊が下手な宝石数十個分より高価な為、どうしても盗難被害が出てしまうからだ。
当然、教科書も無いので、自前で用意できる富豪でない限り、教師の言った事の一言一句を書き留めるしか無い。
しかし、書き留める為の紙や羊皮紙も高価な為、お金に余裕の無い者は、嵩張る木札を何枚も持込んで勉強に励むのだ。
ただ、この平民校舎の安い学費でも、ほとんどの平民にとっては高価なので、下級議員や富豪、ギルド役員の子息等、立場がある者ぐらいしか通わない。
その為、平民の間でも格差は拡がり、知的水準を上げる事には貢献しているが、経済の停滞対策としては不十分となってしまい、政治家達にとって頭の痛い問題となっている。
そして、学校での勉学の内容としては…
神学、帝王学、領地経営学(領主学)、軍指揮学、政治学…
歴史、算学、数学、天文学、詩学、外国語、世界情勢…
教員資格、貴族教育資格、執事資格、家令資格、侍女資格…
魔道具学、魔導具学、魔術式学、医学、薬学、植物学…
宗教法、刑法、民法、徴税法、建築法…
等々…
他にも、身体を動かす科目では、
貴族の所作、舞踊、楽器演奏、歌唱、弁論演説…
馬術、近接格闘術、剣術、槍術、砲術、魔道銃操作術…
波形魔術式、圧縮魔術式、物質化魔術式、治癒魔術式…
等々…
中には生存術(サバイバル術)や考古学、遺物鑑定士などという物もあり、必須科目である、神学、算学、歴史、宗教法以外は好きな教科を選択出来る。
必須科目だけを修めて一年程度で卒業する者も居れば、それぞれの将来、就く予定の仕事に必要な勉強や、資格取得に必須の勉強を修める為、何年も通い続ける者も居る。
学生は年単位で通う事になる為、学校敷地内に寄宿舎が用意されている。
寄宿舎も貴族用と平民用に別れていて、お互いのトラブルを阻止出来る様になっている。
金額は、平民用なら一人あたり年間、金銀貨5枚で食事と洗濯を頼める。貴族用でも金貨1枚で年間の食事と洗濯に掃除を頼めるので破格ではある。
ただ、これは最低限なので、面子を重要視する貴族は追加料金を支払い、大食堂ではなく、豪華な個別食堂を用意させ、自領から連れてきた専属の料理人に作らせたりする。
部屋は基本的に二人部屋ではあるが、二人分の料金を支払う事で個室にする事も出来るし、侍女等の側仕えを連れてきている者は側仕え専用の部屋も用意してくれる。
敷地内には厩舎もあり、所有する馬や調教された登録魔獣を預ける事も出来るし、保証金を支払い学校所有の馬を借りる事も出来る。
この様に、勉学に励みたい者にとっては理想的な環境である。金銭に余裕のある者にとってのみだが…
クラウディア達4人と一匹はエレノアの後見の元で、この学校の貴族校舎に通う事になったのだった。
学校の設定説明だけで長いったら…かなり削ったけども…
自分でも読むのが面倒臭い…
因みに、
金貨1枚=大体100万円くらい
金銀貨1枚=大体10万円くらい
金銀貨:銀貨の中心に金貨の10分の1の量の金塊が埋め込まれた物
教会発行の兌換紙幣もあるけれど教会発行以外の、帝国発行紙幣、商会発行紙幣の価値はふわふわ。設定だけだし、出すかも未定。




