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討伐されたい転生魔王〜弱すぎ勇者を強くする  作者: ただのこびと
第二章 孤独な一週間
20/100

次なる場所へ

第二章の始まり、短めです。

今後とも宜しくお願い致します。


 

 転生から二日、オレの名前が決まった。


『アルス・ディルナル』


 これが俺の名だ。

 名前が決まったことによりディアブロが激しく歓喜して万歳三唱からの謎のダンスタイムに突入していたが、先程ようやく落ち着いて通常モードに戻っている。

 正式にこの魔王城をアルス城にしようとしているが話を聞いた時点で名前が確定してしまいそうなのであえて無視を続けている。


 そんなこんなしていると勇者が食事を終えて玉座の間へと戻ってきた。


「ただいま戻りましたーー。お腹いっぱいです。幸せです。ありがとうございます」


 これまた元気に挨拶をされた。


「それはよかった、今日はこれから昨日行った場所の奥地へと行ってもらう」

「昨日の場所の奥地? ですか?」

「そうだ、カーボンソードは持って行ってよいぞ」

「カーボンソード? ってなんですか?」

「昨日お前に渡した剣があっただろ」

「あー、ダイヤソードのことですね」


 俺は優しく次の行き先の予定を伝えた。

 装備の不安を解消するために、剣の持ち出しも許可をした。

 許可したのだが、俺の作ったカーボンソードはカーボンソードでは伝わらなくなっていた。


「カーボンソードだ。カーボンソードはお前に預けておく。俺が作った剣だ。くれぐれも無くすなよ」

「えっ、あれって魔王が作ったんですか? 作ったって手作りですか? 剣なんて作れるんですね? 凄いですね。どっか宝物庫かなんかに眠ってあった剣かと思ってました」

「そうだ俺が作ったんだからなくすなよ」

「ひょっとして私のために作ってくれたんですか?」

「そうだと言っている」

「へぇー魔王の手作りかぁ、えへっ。大事にしますね」

「やらんぞ、ちゃんと返せよ」

「はーーい! ちゃんと生きて帰ってきて、このダイヤソード返しに来ますね」

「カーボンソードだ」

「刀身が透明だしダイヤソードのほうが可愛いですよ」

「カーボンソードだ」

「はーーい、カーボンソードの『ダイヤくん』と呼ばせて貰います」

「はぁ、好きにしろ」


 何故だろう、こいつと会話すると何故か疲れる。

 凄く疲れる。


「おい、ディアブロ。こいつを捨ててこい」

「はっ」


 毎回のことながら首根っこを掴まれる勇者。

 しかしニッコリ笑顔でディアブロに向かって言った。


「執事さん、ディアブロさんって言うんですね」

「はい、先程、主から賜りました」

「うわぁーーおめでとうございます! これからもよろしくお願いしますね。ディアブロさん」

「私はディアブロ! 魔王様の忠実なる下僕! 今後とも宜しくお願い致します」


 ディアブロのやつ、何故かワントーン低めのイケメンボイスで名乗りをあげやがった。

 名前に気づいてもらえて嬉しかったのはわからなくはない。

 それは理解はしてやる。

 だが忠実なる下僕と言いながら無駄口叩いて命令違反しているのは理解しているのか?

 それは忠実なる下僕なのか?

 命令どおり早く勇者を捨ててこいよ。


「魔王の名前は? 名前決めたんでしょ? 教えてよ」

「教えん! というか早く行け。ディアブロ」

「はっ」


 やっと転移して行った。

 名前を貰って嬉しがっているディアブロの気持ちもわからなくもない。

 今回のことは大目にみてやろう。

 俺は寛大なのだよ。


 なんにせよ、今回は勇者に武器も持たせた。

 装備も整っているし、なんの問題もないだろう。

 しばらくは放置でよさそうだ。


 その間に俺もいろいろと学んでおかねばならない。

 あいつにかまってる時間はない。

 まずは城の探索からだ。

 住んでいる、というか俺の城なはずなのに、玉座の間の扉から出たことがないってのはどうなのだろう。

 転移ありきでもここと食堂にしか行ったことがない。

 というかいまだに食堂の場所すら知らない。


 まずは身の回りのことの確認からだ。


 勇者も言っていたが、ひょっとしたら宝物庫なんてのもあるかもしれないし、使える物が眠っている可能性もあるかもしれない。

 使えるものがあったらまた何か作ってやってもいいかもしれん。


 当たり前に流してきたことが多すぎる。

 この世界がどうかは知らんが常識は大事だ。

 しっかりと学ぼう。


 戻ってきたディアブロに声をかける。


「城を見たい。案内せよ」

「かしこまりました。詳しい説明はお任せ下さい」


 お城の探検スタートだ。



第二章スタート。

なるべく更新頑張ります。



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