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Nostalgic dream world  作者: 現より
月夜に少女は何を見る
2/16

2話 ようこそ! Nostalgic dream worldへ!!

「ようこそ旅行者(トラベラー)様!」


「なっ!?」


「私はこの世界の案内妖精! これからあなた様は旅立つけれど、その前にここで自分の姿を見つけて貰うよ」


 なるほど、キャラクタークリエイトってことか。それにしてもよくできてるよなー、これ。妖精だから案内人じゃなく案内妖精ってことか。最初はびっくりしたけどなんか羽とかはえてて意外と可愛いか?


「私ばっかり見てていいのー? あなた様はまず、自分の姿を見つけるのが先なのではー?」


 そうだ、こんなちっこいの見てる場合じゃない。さっさと自分のキャラを作ってしまおう。


「もー、今なんかひどいこと思ったでしょー」


「悪かったな。それより、姿を決める時は手伝ってもらえるって聞いたが本当か?」


 なんといってもこのゲームはAIの技術がやたらと凄い。説明書にもキャラメイクを手伝ってもらえるってあったし、手伝ってもらえるならだいぶ楽なんだけど。


「そうですよー、どんな姿にするんです?」


「よし、とりあえず今の状態から少しずつ変えて……」




 完成だ。まだ見た目と声だけだけど。声も一応変えられるらしいが性別の違う声とかは無理というか、性別自体チェックが入って同じ性別でしかキャラが作れないし、そこまで拘るともう別人になりそうだったのでそのままにした。声はロールプレイ勢がその姿に合わせるためにあるとかなんとか…

 見た目は基本から少しだけいじって、パッと見だとあんまり分からないがよく見れば自分と分かる程度のハーフっぽい顔にした。色は髪が真っ黒で、瞳は真っ黒…って黒ずくめなんだよな。どうせならと変えはしたものの、AIに手伝ってもらってさえ一番しっくりきたのが黒だとは…。元々髪も目も茶色っぽかったし、変わってるだけまあいいとしよう。


「いいと思うよ! 次はステータスとスキルを決めてもらうね」


 褒め方が雑では?…まあいっか。それよりも、ステータスとスキルは昨日のうちに決めておいたものがあるからさっさとしてしまおう。何だかんだ今日始めることにしていたけれど、楽しみすぎて昨日のうちに色々調べて決めるまでに至っている。



━△━風月━△━

人間:Lv0《魔法使い》

HP(生命力) 51(+1)

MP(魔法力) 61(+11)


STR(物理攻撃力) 2(+1)

VIT(物理防御力) 7(+2)

INT(魔法攻撃力) 7(+2)

MND(魔法防御力) 7(+2)

AGI(速さ) 2(+1)

DEX(器用さ) 2(+1)

sp(ステータスポイント) 0


━装備━

武器<古びた杖>

INT+1

頭<古びたフード>

MND+1

体<古びた布の服>

VIT+1

足<古びた革の靴>

AGI+1,DEX+1

アクセサリ

<旅行者の切符>


━スキル━

「盾術/1」「火魔法/1」「水魔法/1」「風魔法/1」「地魔法/1」「魔力上昇/1」


━称号━

なし


━追加効果━

《魔法使い》INTとMNDを強化

「魔力上昇」MPに+10

『武器スキル』HPとSTRとVITを強化

『魔法スキル』MPとINTとMNDを強化

<旅行者の切符>アイテムドロップ率上昇



 名前はよく使う風月(ふうげつ)。自分の名前である月宮(つきみや)(かえで)の最後の風と最初の月を合わせただけという単純なもの。

 で、ステータスはHPとMP以外に合計12ポイント振ることが出来るようだったから、VIT、INT、MNDにそれぞれ4ポイントずつ振ってみた。妖精によれば全ステータスに満遍なく振れるようにか、レベルアップなどでも基本は6の倍数ポイント貰えるようになっているらしい。

 そして職業はどう考えても《魔法使い》しかない。だって魔法だし、マジックだし。どのゲームでもまずは魔法使いと決めているのだ。だってリアルで出来ないことが出来るのがVRゲームの特権だろう。それに合わせてスキルも昨日考えておいた。基本属性には火、水、風、地、光、闇がある。しかし、攻撃されていても魔法を使うために防御系のスキルが欲しかったのと、魔法系の職業には「魔力上昇」が必須だと掲示板か何処かに書いてあった……はず、なので光と闇を外すことになってしまった。まあ、ここで取れるのは基本スキルのみなので後で取ることもできるし、「魔力上昇」は効果がいいので、後悔しないだろう。効果だけに。


「下らないこと考えてません? もう決めることは終わりましたよ。そーろーそーろー出発ーしませんかー」


 この妖精、とうとう心を読みやがった。しかし、自分のキャラクターが完成したのでそろそろゲームで遊んでみたい…が、その前に。


「おい妖精。お前住人だろ? どこにいったら会えるんだ?」


「ふぇっ?! 私の居場所について聞かれたのはあなた様が初めてだよー! えーっとね、私はね、妖精の里にある渡りの祠にいるんだよ。それにしても、よく私が住人だって分かったねー!」


 なんか知らんが初めてだったのか。っていうか、ちんちくりんだからお助けキャラだと思ったのに結構重要そうじゃねーかよ。いやこんなところにいるけどさぁ。


「うーん、そうだ! あなた様、祠には来てくれますよね?」


「ん? ああ、行けたら行こうと思ってる」


 行けたら行くよ、うん。


「ならねー、加護あげちゃうよ!」


「なんだそれ」


ピロンッ!

〈称号「渡りの精霊( )《ベル》の加護」を獲得しました〉

〈スキル「エリア跳躍」を獲得しました〉

〈初めて渡りの称号を獲得したことで称号「ここはあなたの夢」を獲得しました〉


 うおっ、なんかゲットした。こやつめ、2度も驚かすとは…やりおる。でもこれで本当にやることは無くなった…よな? 加護は後で確認するとして、もうゲームスタートだ!


「よし! 早そk」

「じゃあ、もう1つの姿はどうします?」


 ……えっ?

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