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85話・研究所の頭に「霧」は無い


 黄金の満月が、夜空に輝く。


氷結のドラゴン…グラスは、満月をバックに、夜空を飛行してゆく。


グラスの鱗は、目も当てられぬ程、傷ついており。

無残な傷口から、ドクドクと、緑の液体が漏れていた。


グラスは、薄れゆく意識の中…「研究所」の事を思い返していた。




 数分ほど前…


そこ(研究所)は、人間のテリトリー。

モンスターたちが、到着した頃には…

研究所の壁は、激しく損傷していて、その一帯が「緑の霧」に包囲されていた。


 霧の正体を探るべく。

グラスが、研究所の真上まで、飛行してゆく。


この霧があるのは、周辺だけで…真上には無いらしい。

ゆえに、遥か上空ならば、研究所の有様を、目視することができた。


 グラスは上空から、研究所を見下ろすと…

「とある物体」に恐怖を感じてしまった。


その物体は「触手のような植物」だった。

生物のように、ねり動くその姿は、蛇のようにも見えた。


生々しい「触手」の姿に、グラスは嫌悪感を抱くが。


 地上の森から、仲間たち(偵察チーム)の悲鳴が響き。

すぐさま、研究所から離れ、仲間の元へ加勢にいった。


グラスが戻ったときには、偵察チームは襲撃されており。


しかも、その相手は…水晶の体を持つ巨人だった。

そして…この巨人の後には、ゾロゾロと「人間たち」が続いてきた。


 この「人間たち」には、理性の欠片もなく。

全員の口から「緑の液体」が、ハッキリと見えた。


理性を失った人間共に、偵察チームは、なぎ倒されてしまい。

畳みかけるように、緑の液体を浴びてしまった。


そしてモンスターたち(偵察チーム)も、たちまち理性を損失してしまう。


 ドラゴンのグラスは、必死の抵抗を試みるが…

巨人から、ぶん殴られてしまい…氷の鱗が破損。


たった一撃で、沈黙と氷結のドラゴンは墜落してしまう。


さらに、地面に墜ちてから、瀕死なところに「感染者たち(人間)」が飛びかかってくる。


グラスは、人間にズタズタにされながら。

なんとか、フラフラ…と立ち上がり。


残りのカスの力を絞って、夜空へと羽ばたいていった。




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