表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/176

2話・ヘルツ博士


 数分後…


 緊迫したコントロール室に、一人の男がやって来た。

その男は、かなりの美形であり。

眼鏡に白衣という…いかにも「科学者」と言える恰好だった。


「ヒュドールくん、なんだね?」

この男の見下したような口調。

そんな態度に、指揮官ヒュドールの沸点が上がった。


「いい加減に、しろよ…」


「はァ?」


鋭く睨まれても、白衣の男は動じない。


「『お前ら』の茶番(研究)に!部下を巻き込むな!」


 指揮官ヒュドールが怒鳴り上げ。

怒りのまま、その白衣を掴み上げた。


 そんな、荒々しい展開に…

スタッフ(部下)たちが、慌てて仲裁に入る


「隊長っ!落ち着いて!」


 三人掛かりで、暴れる上司ヒュドールを止めてから。

一人の若者が、白衣の男に頭を下げた。


「ヘルツ博士…」


「どうか…ご説明を、願います…」


 『ヘルツ博士』と呼ばれた、男は…

乱れた白衣を整えながら、言葉を返した。


「きみは利口だな。そこのポンコツ(隊長)と違って」


彼(ヘルツ博士)の煽りに、ヒュドールは爆発寸前だ。


 そんな怒りになど構わず…

ヘルツ博士は「不明な単語」を口にした。


「白き花壇…」


「今日、この日に『開幕』するのさ…」


その「白き花壇」というワードに。

この場のスタッフ一同が、ザワザワ…と困惑している。


「あの花壇って、確か…」


「おいおい…マジかよ…」


 手迷う彼らに、ヘルツ博士が、ねっとりと訊ねた。


「さて…お次は、どうする?」



司令官が、こんな調子なので。

スタッフたちは独断で、次の展開を話し合った。


そして…


「先鋭隊が必要だな」


「よし…『重騎兵』を、出撃させよう」


先鋭部隊…重騎兵の出動が、皆の利害一致で決断された。

 

 だが、この場に一人。

隊長のヒュドールだけが、反対と豪語していた。


「これ以上、犠牲をだすな!」


司令官の怒涛が、虚しく響き渡る。


「中止だ…やめろ!」








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ