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1話・森の奥の研究所

 モンスターの領域ダンジョン『開花の森』…

この森は、凶悪なるモンスターのテリトリーであり。

高難易度の…危険区域として、認知されている。


 冒険者の多くが、この森の攻略を避けた結果…

モンスターの巣窟と、化したわけだが。

 たとえ、勇者が恐れようと、軍隊は違った。

彼ら(軍隊)は目的の為なら、恐怖などに縛られない。


 ゆえに、先鋭部隊「聖なる牙」は…

唯一、開花の森に、根を張った組織だったのである。


 彼らの存在は、謎に包まれているが。

森の奥で「とある研究」をしているのは、有名な話だ。


 また…

研究所の周りは、巨大な城壁に囲われており。

高さ120メートルの壁は、いかなる脅威をも、寄せ付けないだろう。


 研究所の区域には、様々な建物が並び。

大型ドームや、立方体の建物など…目的によって、外見も構造も異なる。


 そして…

施設の中央にて「白い旗」が一つ。

旗には「白い花」の模様が、記されており…

このシンボル(模様)こそ…研究所の尊重なのである。



 



 



 研究所の片隅にある…「兵舎」にて。


とある若者が一人、机で作業をしていた。


 軍人らしい坊主頭に、左耳にはピアス。

作業をする様は、軍人というより、穏やかな男性であった。


彼の名は「リオス」、ただの一般兵…


 リオスは「誰か宛て」に、手紙を書いていた。

その送り先は、エルフの都『マシュルク』。


 リオスは、エルフ製の羽ペンで、文字を連ねてゆく。


 丁度このとき…館内の放送が響き渡り。

兵士たちに「集結命令」が下される…

まあ、命令の対象は、先鋭の者(兵士)だけなので。

今もこうして、一般枠のリオスは、余暇を満喫していた。

 


 


 研究所・南区コントロール室にて。


 総指揮官ヒュドールは、スクリーンの壁を睨みつける。

小型のスクリーン(液晶画面)が、200機以上も並んでおり。

膨大な情報を、同時に映してゆく。


 ここには、大勢のスタッフが配属され。

彼ら(スタッフ一同)は皆、忙しそうに手を動かしていた。


「何が、起きた?3番隊は?」

 ヒュドールは冷静に、状況整理しようとする。

だが、焦りと、怒りを、隠せていない。


「おっ、応答ありません。1番、2番も同じく…」

若手のスタッフが、おどおどしながら応える。

 

 殺伐とした指揮官ヒュドールの様子に。

スタッフ全員が、緊張してしまっている。


さきほどの若者が、怯えた口調で、説明を続けた。

「一応、ドーム内で…反応がありました」


「ドーム」という単語が出てきて、ヒュドールの怒りが更に沸騰。


「またか!また、研究絡みかッ!」


「あのう…博士、呼びます?」


博士、と聞いて…ヒュドールは、空虚を睨みつけると。

「すぐに来るよう、伝えろ」と。

拳を、握りしめながら、命令した。


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