異世界の食事
「え!?俺ここで暮らしていいんですか?」
「は、はい、あっ拓哉さんがご迷惑でなければですが・・・」
「全然迷惑じゃないです!むしろありがたいです!」
「そうですか!よかった!」
マナはホッとして微笑んだ。
「あ、でも、夏野もここで暮らしてるんだよな?いいのか?」
「別にいいわよ?その代わり、襲ったりしないでよね」
「・・・」
「何よ」
「いや、まさかオッケー貰えるとは思ってなかったから、安心しろ、お前を襲うやつなんてだれもいないだrグハァ!」
おもっきり殴れた。顔面をグーのパンチで。
「痛い・・・結構マジで痛い」
「あっごめん!手加減したつもりだったんだけど」
「すごい久しぶりに会った幼馴染を殴るって」
「ごめんって言ってるじゃん!」
夏野は顔を真っ赤にしながら話をそらそうと
「と、とにかく!一緒に暮らすのには賛成って言ってるの!」
お言った。
「お、おう、ありがとな」
こうして拓哉の宿は決まった。
「それじゃあ拓哉さんの住む場所も決まった事ですし、ご飯にしましょうか」
マミは笑顔でそういった。どうやら拓哉に対する緊張はもう収まったらしい。
「ご飯・・・」
ぽつりと独り言を言った拓哉に夏野は不審そうに尋ねる
「どうしたの?」
「いや、この世界のご飯ってちゃんとした物なのかなって不安になってさ」
「あぁ、その点なら大丈夫よ。
確かに元の世界より味は薄めだけどちゃんとした食べ物よ。」
「そっか、よかった。」
ご飯にはスープとパン、サラダ、そして
変な虫の丸焼きがあった
「ちゃんとした食べ物!!!!」
拓哉は思わず叫んだ
「ひっ!ど、どうしたんですか?もしかして嫌いな食べ物でもありましたか?」
「好き嫌いというか何というか・・・」
拓哉は夏野の服の裾を引っ張って体を寄せ、小声で話した
「何が普通の食べ物だよ!なんかでっかいブニョブニョした虫の丸焼きが出てるんだけど?」
「結構おいしいわよ、ステーキみたいで」
「見た目が普通じゃねえだろ!」
「そんな事言われたって・・・とにかく食べてみなさいよ」
「えぇ・・・」
「マナだって『今夜は新しい家族のお祝いです!この大きいオマール虫は拓哉さんの分です!』っ張り切ってたんだから」
「それは食べないといけないな・・・」
「ファイト、見た目はアレだけど味は保証するわよ」
「お、おう」
そして拓也は大きく深呼吸し、オマール虫をナイフで切った。中からは緑の液体が出てきて、さらに食欲を減衰させる
「い、イタダキマス」
南無三!
拓也は目を瞑って一切れ口に含む。
「う、美味い・・」
たまらず拓也はもう一切れ頬張る
「うめぇぇぇ!!!」
拓也はもう止まらずひたすらオマール虫を頬張った。