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男は最凶の勇者か魔王か  作者: ミイナ
17/23

女神アヴィス9

獣魔族の王都ゴーマン。

森に生える木を利用した森の都。

多種多様な獣魔族が生活し、さながら動物園の動物達が二足歩行で歩いているようだった。

それでも服を着る概念はあるようなのでより人間に近い感じはする。


ゴーマンの外壁は何者かが命じたのか不自然に子供の腕が一本通るぐらいの間隔で生える黒い大木が街を囲み鉄壁の城壁の役目をしていた。

街並みは木造の家が多く川が街中に張り巡らせていた。

聞くとやはり火事を警戒しそのような造りになっているらしい。

先触れで新しい王が誕生したと聞いていた獣魔族達は本当に人間が新しい王なのかと驚き様々な感情をみせる。


そんな中を堂々とウィザーはキンカラを先頭に王城へと向かう。

ゴーマンに入る際に数万はいるという獣魔族兵士による戦闘もあるかと楽しみしていたのだが思いの外この獣王の鎧の威光が強いのかこの鎧を目にするとその場で膝をつき頭を垂れる光景が続く。


「拍子抜けだな」


「それは当然かと。獣王の鎧は現獣王を倒し、新たな獣魔族の王の証。それを認めぬ者は一対一で戦い強者として皆に認められなければなりません」


「ほう。例外はあるようだが?」


あの七日間で襲ってきた獣魔族は常に複数だった。


「そうですね。裏技として複数で闇討ちし、後日王を決める事もありますがほぼ短命に終わります」


「そうそう。数を頼みに勝っても心から民は認めないし、しょせん数頼みの力しかないから直ぐに新たな挑戦者が現れて殺されちゃうのよ」


キンカラとの会話に割り込み得意気に語るチャラナ。

ザライフは後方で周囲を警戒している。

王都ゴーマンの人口は8万人。

王都としては少ないと感じんるが王都周辺で種族ごとで集まり町や村を造りそこで住んでいる獣魔族が多数いる。

それゆえ各種族の代表者がここに住み王の声を伝える役目も兼ねている。


それだけ獣魔族を束ねるのは難しく強者が王になる風習があるのだとか。

勿論、王だとか一緒に暮らすとか興味のない種族もいて正確な人数はわからないと言いながらもキンカラはダイタロスの総人口はおよそ200万以上だと告げる。


このゴーマンは広大な大森林を切り開いて造られ農業と狩猟が盛んな街らしい。

獣魔族が街の中は各種族ごとに区画されていて街の城壁に近い場所は犬や猫や鼠など種族関係なく住める区画。

街の中心へ行くほど地位が高い種族が集まり住む区画に割り振られている。


聞くと兎獣魔族のチャラナと犬獣魔族のザライフは混合獣魔族区画に家族がいて狐獣魔族のキンカラはもう少し中心に近い区画に家族が住んでいると話す。

ようは街の中心に住む獣魔族ほど富、外側に住む獣魔族ほど貧乏らしい。


そんな話を聞きながらウィザー達は街の中心部を通り王が住む城へと来た。

城といっても見ると立派な砦のような城だ。

街の住宅区画から離れて造られていて石や岩などを使い明らかなに街中に敵が侵入しても戦えるような造りになっている。

その砦城へと入る門の前には獣魔族兵士およそ5000が左右に並びウィザー達を出迎えていた。

だがその表情は厳しくウィザーを見る視線には敵意を帯びていた。


「すみません。話を通してきます」


先頭にいたキンカラがそれを感じ慌てて城門前に居る人物へと向かって走る。


「あの方は前ガシャール王の側近で後方支援を任されていたハリ様です。種族はアラクネ、蜘蛛魔族を束ねています」


そう小声でウィザーに話すチャラナ。

下半身が大蜘蛛で人の形の上半身をした女の魔族だ。

髪は長い黒銀色、まだ少女のような容姿に幼い胸を布で隠しているだけでほぼ裸のように見える。


「……アラクネですか、話だけは聞いています。勇者トシヤ・カネシロ様が魔族侵攻の際に相手をしたとの記録が我が家には残っています。見た目は美しい人間の少女のような上半身で下半身は醜い大蜘蛛。人形の上半身はかなりの怪力で下半身の蜘蛛はその機動力と蜘蛛のもつ複眼を備え、その視野の広さで隙も少ない。それと相手を動きを封じる蜘蛛の糸は巨大な岩さえも切り裂く柔と剛を併せ持った武器があります。そうですか、アレがアラクネですか………かなりの強さを感じます。Aランクは確実ですね」


「………無理、アレには勝てないですの」 


[………]


怯えをみせるユフィとコタロ、ユリはどことなく戦うことを望んでるようにみえる。

しばらくし、キンカラが走って戻ってくると話がついたのか城門が開いた。


「お待たせしました。ハリ様がウィザー王の獣王の鎧を確認しました。これより先はハリ様が案内を致します」


「わかった」


キンカラ、チャラナ、ザライフを残しウィザー達は城門へと進む。

左右に立つ獣魔族兵士の中心を歩き城門まで行くと。


「待ってたよ王。私はアラクネを統べるハリ、前王ガシャールからは街の防衛を命じられてた。ウィザー王は私達をどうしたい?」


「どうとは?」


「私達の姿は獣魔族の中でも異質、私のような姿の魔族も多い、私はそれらを纏めている。ラミア、上半身は女の姿で下半身は蛇の魔族。ハーピー、顔と胴体は女の姿で他は鳥の魔族。他にも人馬のケンタウロス、妖夢のサキュバスとか人と獣の姿をした魔族を多く率いている。そんな姿の私達をガシャール王は忌み嫌っていたから街の守りを任せていた」


アラクネのハリは少女の姿ながらも一族を率いる長の貫禄をみせた。

周りで敵意をみせる馬鹿共とは違い正確にウィザーの力を読みこちらを探っている。

それを感じウィザーは笑うと。


「お前らの好きにしろ。俺は王には興味はない。ここも暫く滞在したら出ていくつもりだ」


「そうなのか?ならば私が王になっても良いのか?」


「好きにしろ。この国は強者が支配するのだろう?ならば力を示せばいい」


「………でも貴方には敵わない」


「俺は王位に興味はない。ここを出るときに王位は捨てる。後はそれを拾った者が王になればいいさ」


「…………変わった人だな貴方は。私達一族は貴方についていこう」


そう頭を下げるハリに必要ないと言うとこれは私が決めた事だと小さい胸をはられた。

ウィザーとハリの話を聞いていた獣魔族兵士にざわめきがおこる。

王が位を捨てるという話を一族の者に伝えねばとソワソワしているようだ。

そんな小さな騒ぎを無視してウィザー達は城砦の中へと入っていった。

ハリに案内をされるまま城の中を進み王の間ままで来ると豪華な装飾の赤い椅子がありそこに座るように促された。

ウィザーの右にユリが立ち左にハリが立つ。

ユフィとコタロは目立たぬように小さく壁際の隅にいる。

謁見の間と呼ばれる部屋で数段高い場所から部屋を見渡せる座でウィザーは足を組み目の前の獣魔族を見つめた。


ウィザーが謁見の間の玉座に座るやいなや現れた獣魔族が完全武装で8人一列に並ぶ。

右から順番に槍を持つサイ獣魔族の男、大剣を手に持つ獅子獣魔族の男、二本の剣を腰にさす虎獣魔族の女、両手に鉤爪をはめる大猿獣魔族の男、細長いレイピアを持つ豹獣魔族の女、大斧を肩に担ぐ熊獣魔族の男、短剣を6本も腰にさしている狼獣魔族の男、武器を持たず丸腰に見える狐獣魔族の女だとこっそりハリがウィザーに耳打ちした。

この8人がガシャールを支えた側近でこのゴーマンで地位の高い獣魔族達らしい。


「お前がガシャール様を殺したのか」


そう尋ねたのはサイ獣魔族の男だ。

声の感じからして中年ぽい、その声には怒りの感情があり憎々しげにウィザーを睨んでいる。


「そうだが」


「………死ね!」


そう叫ぶと手に持つ槍をウィザーに向け突進してきた。

ガシャールの突進に比べると遥かに遅く力も弱そうだと感じたウィザーは迫るサイ獣魔族を無視してその他の獣魔族を見ると身動ぎせずにこちらを見つめていた。


(俺の力を見定める?)


そう感じたウィザーが動こうと組んでいた足を解こうとすると。  


「王に危害を加えるのをハリが黙っていると思ったのバザーン?」


「グワッ!」


ハリの冷ややかな声が部屋に響き、苦し気な表情をしたサイ獣魔族がウィザーの手前で止まり体中から血を流していた。 

見ると操り人形のように手足、体、首へと白く細い糸が絡まっている。


「グッ……そ、それがお前のい、意志な…のか」


「そうよ」


絞り出した声に応えたハリがクイッと手を引くとサイ獣魔族の体がバラバラになり床へと散らばる。


「私はウィザー王についたよ」


そうハリが宣言すると残りの7人から驚きと憤怒の感情が感じられた。

もちろん顔にはだしていないがその頭の中では様々な思考が渦巻いているだろう。

血が滴る謁見の間で獅子獣魔族の男が口をひらく。


「ハリよ、君が手をだしては王の力を量れないじゃないか」


両手を広げ明るく声をだす獅子獣魔族男、声の調子からして若い男らしい。


「それなら王へ挑戦表明すれば?」


「そうなんだけどね。先ずは王の力をみせてくれれば一族の者を抑えられるだろ?」


そう言いながら一歩二歩と近づくと血で汚れた床を気にせずにウィザーの前へと来る。


「止まりなさい」


「ハッ!なんだ人間風情が俺に命令できると思っているのか王の使い捨ての雌の癖……に?」


嘲りと卑猥な笑みを浮かべユリを貶した獅子獣魔族の男の体が氷つく。

足元から上半身へと白く凍り、首から上だけが動かせる状態になった。


「ググググッ!なぜだ、なぜ人間なんかの魔法が解けん!」


「旦那様から言われるのは構いませんが下卑た魔族から言われるのは我慢できません。口は災いの元と言いますから死んでくださいな」


獅子獣魔族の男を見るユリの瞳が冷たく光る。

ユリが更に手に持つ白い杖に力を注ぐと獅子獣魔族の足元の床一面が更に凍り範囲を広げる。 

獅子獣魔族の男全体を氷で包み床でバラバラ死体となったサイ獣魔族の死体ともども凍らせると次第に氷にヒビが入りついに粉々に砕け破片が宙を舞った。

それを素早く風魔法で包むとハリに窓を開けさせ外へと捨てた。


「ナルシーン!貴様ら……皆殺しだ!」


大猿獣魔族が熊獣魔族の咆哮のような叫びに呼応して飛び上がりウィザーに向かってきた。

動いたのは大猿獣魔族に熊獣魔族に豹獣魔族と狼獣魔族の四人だ。

虎獣魔族の女はハリとユリの力を感じ恐怖で動けず、狐獣魔族の女は初めから襲う気はないようで静かに事の成り行きを見守っている。


「私相手に空中を跳ぶなんて」


「旦那様には指一本触れさせません!」


大猿獣魔族の体にハリの蜘蛛の糸が絡めとろうとしたときに熊獣魔族の持つ大斧がその糸を斬る。


「馬鹿め!」 


「貴方がね」


ハリの蜘蛛の糸が斬られ大斧に絡む。

空中を飛ぶように迫る大猿獣魔族の背後から熊魔族の驚愕した声がした。


「な、馬鹿な!」


「ハッ?」 


直ぐ後ろから聞こえた声に驚き後ろ見た大猿獣魔族の目に熊獣魔族の姿がうつる。

二人の獣魔族は空中で激突しそのままハリの元まで引き寄せられるとハリの腕が大猿獣魔族と熊獣魔族の顔に穴をあけた。


「私の糸は変幻自在、岩を切り裂きもすれば柔らかくして獲物を絡めとる……忘れたの?」


重い二つの音が床に響き大量の血を撒き散らす。 

それを見て狼獣魔族の男が短剣をウィザーに投げる。

一瞬で4本の短剣を投げた狼獣魔族は更に両手に短剣を握り迫る。

一瞬止まった狼獣魔族の脇を一気に駆け抜けた豹獣魔族の女がレイピアを構え更に加速してウィザーへと迫ると力をこめて突くがウィザーに当たる寸前に硬い何かに阻まれた。


「なに?」


透明なそれが氷の壁だと気づいた。

狼獣魔族の放った短剣4本もそれに阻まれていたからだ。

慌てて豹獣魔族の女が距離をとろうと後ろに下がろうとしたが足が動かない。

どうした事かと下を見ると床と足が氷で固まり動けなくなっていた。


「えっ!なんで?いつ魔法を唱えたのよ」


「馬鹿!放れろアナリス!」


「えっ……ギャアー!」 


狼獣魔族の目の前で豹獣魔族の女の首が落ちた。

それを成したのが白い杖を持った人間の女だった。 

狼獣魔族の男の耳にもその女が唱えたであろう呪文は聞こえなかった。

ただ聞こえたのは人間の女の確信めいた呟きだけ。   


「……やっぱり、旦那様のアレを飲んでから魔法使用効率が良くなってます。まさか私が無詠唱で魔法を使える日がくるなんて………感動です」


(ヒッ!な、なんだこの女は、本当に人間なのか嫌だ死にたくねぇ……何か、何かねぇか……くふふ。あれだ、あのガキを人質にとれば)


目の前の豹獣魔族の女の首が床に落ちたと同時に狼獣魔族の男はウィザーから壁際にいたユフィへと方向をかえた。

呆然と事の成り行きを見つめていたユフィは狼獣魔族の男の行動に驚き目を見開いた。

両手に短剣を持ち迫る狼獣魔族の男に対する反応が遅れその短剣が自分の首へと迫るのを硬直した姿勢で見つめる。


[根性ッス!]


ユフィの目の前に黒い影が躍り出て狼獣魔族の男の胸に飛び込む。

ドン!と響く鈍い音、苦悶の表情を浮かべ動きが止まった狼獣魔族の男の体から一本の角が突き抜けていた。

ズルリと血で汚れた一本角が狼獣魔族の体から抜けその体が床に倒れ狼獣魔族の男が死んだ。


[フウフウ………やったッス]


最近知った友の声をユフィは聞いた。

ウィザーから血を吸うように言われその血を舐めるとコタロの言葉を理解できるようになっていた。


「あ、ありがとうなの」


[問題ないッス、でもゆだんはダメッスよ]


「うん」


素直に頷くユフィを見上げコタロも尻尾を嬉しそうに揺らす。


「で、俺の相手はお前達か?」


玉座に座ったままのウィザーがまだ残る虎獣魔族の女と狐獣魔族の女に声をかける。

大量の血と仲間だった者の死体を呆然と見つめる虎獣魔族の女にはウィザーの声は届いていないようだ。


「いえいえ、私は初めから争う気はないです。隣のパンナはどうか知りませんが狐獣魔族はウィザー様を支持します」


「あ、あたし達も従う」


床に膝をつけ頭を下げる狐獣魔族の女の行動を見て慌ててパンナと呼ばれた虎獣魔族の女が同じように膝をついて頭を下げる。


「ウィザー王、彼女は狐獣魔族の長のキラリ、魔法が得意で腹黒」


「失敬な、ハリさんより物事を考えているだけです」


「………」


「そうか、ならば先ず言っておく。俺は王になるつもりはない。俺が去った後に勝手に王を決めろ」


「……ハァ?」


「そうなのですか?」


「そうらしいよ」


ウィザーの言葉を聞いて呆気にとられるパンナ、首を傾げ真意を探るように見つめるキラリの問いにハリが真顔で答えた。


「旦那様、床が汚れ臭いが酷くなってます。掃除をしてもよろしいですか?」


「そうだな、頼む」


その言葉を聞いてユリが杖でコンと床を軽く叩くと一瞬で床が白く凍り四人の体が凍って粉々になると前と同じく風魔法で塵となった魔族の死体を纏めて外へ捨てた。

その技量だけでもキラリは自分と同等の力量を感じた。

また、アラクネのハリも向こうに付いた。

ハリの実力はガシャールより上ではないかと前から思っていたがあの二人を一瞬で殺すなどガシャールでも無理だろう。


それが今回、立証された形となった事でウィザーに逆らう気は失せていた。

そうなると次の王はハリとなるのが普通なのだがハリの容姿は異様であるため反発も大きいだとろうキラリはこれからの事に頭をフルに考える。

ダイタロスはかなり広大な領土があり、ガシャールが支配したした地域はその3割ほど、ゴーマンを中心に半径50キロ圏内が支配地域となっている。

そこを武ではなく知に自信のある狐獣魔族が治めるには不安がありアラクネのハリを王に据えても反発は必至。

サイ、獅子、熊、虎獣魔族は当然反対し攻勢をかけてくるだろう。

猿、豹、狼獣魔族は様子を見てくるかと予想される。

いま上げたのと狐獣魔族を入れて上位の獣魔族だが中、下位になるとまた混沌としくる。

そこまで考えどう行動をすれば影響力を保てるかと頭の中で試算しているとキラリの耳にウィザーの声が聞こえたので考え事を止め玉座に注目する。


「さて、俺は王になる気が無いのは言ったな。そしてこの鎧も俺から離れたくはないらしい。ならばこのハリを王の代理としこのゴーマンを統治させる」


「な、な…なんで?」


「………そうきましたか」


「え?そうするの?」


分かりやすく動揺するパンナを見ると表情がわかりやすく読みやすいのだが狐獣魔族のキラリは無表情で顔にはでないタイプのようだ。

先程とは違う言葉にハリは可愛く首を傾げ面白いことを思い付いたようなウィザーの表情を見て更に首を傾げる。


「文句のある奴は俺を殺しに来い。殺しに来る人数に上限は無しだ。1人でもいいし大軍で来てもいい、それをパンナとキラリだったか?お前たちで国中に伝えろ。ガシャールの広げた支配地域を代理でアラクネのハリが統べるとただし、代理のハリを殺しても王とは認めん。ガシャールの広げた支配地域を代理でアラクネのハリが統べるとただし……代理のハリを殺しても王とは認めん。必ず俺を殺しに来い、もしこれを破れば……」


「や、破れば?」


「…………」


「この国はその日に消え去るだろうな」


「ヒッ!」


「………その約定はいつから有効で?」


「もちろん今からさ。因みに俺はここにずっと居るわけではないから王になりたい奴は追ってこいよ」


それだけ言うとウィザーはユリ達を連れて謁見の間から立ち去った。

後に残されたパンナとキラリは早々に退出するとウィザーの言葉を各獣魔族へと伝えに走った。


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