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地大いに震う
三月二十八日住吉の社の怪を、
軒廊の御卜を行われた。
(紫宸殿の東軒廊で行う占い。
大嘗会の国郡定めや
変事の際の占いを行なった。)
夏四月十三日、
蒙古の難を前にして、
権大納言藤原通雅を伊勢に遣わした。
宸筆(天子の實筆)の宣命及び
幣(神に捧げる供え物。また,祓
の料とするもの。)
を大神宮(伊勢の皇大神宮)に奉られた。
五月五日地大いに震う。
(相当大きな揺れが有ったようです。)
六日、天曹地府の祭を修した。
(陰陽師が修する重要な祭りの一つ。
六道冥官祭,天官地符祭とも呼び,
曹は縦の2本棒を1本棒にした特異な画の字
〈曺〉を用いる。
11世紀ころからまつられ,
安倍氏が鎌倉幕府の陰陽道を支配してより
この祭法は盛んとなった。)