炎天下 ※作成中
何故だ。
何故、という言葉ばかりが私の脳内を支配していく。
ごちゃごちゃした頭のまま、私の通う草美浜中学校へと向かう通学路をだらだらと歩いていた。
私の脳内の疑問は、何故こんなに暑いのに学校に行かなければならないのか、ということだ。
中学3年生ということもあり、受験へ向かい、勉強をしなければならないというのは分かっている。とても痛いくらいに分かっている。
だが、溶けてしまいそうなこの道を、送り迎えもなしに行けというのは…さすがにきついだろう。
母は送ってくれると昨日の時点では言っていた。
だが、今日の朝になり、いざ車を出そうとしたところ、エンジンがかからなくなってしまっていたのだ。
なんという不運…。
歩いて学校に向かっているのは、よほど家が近い人ぐらいしかいない模様だった。
家が近ければ良かったのだが、生憎家から学校までは1キロ半あった。
死ぬ。完全に死んでしまうだろう。
へとへとになりながらもなんとか足を前に進めていった。
教室に着くと、もう殆どの人が席に座っていた。
「あれ、珍しいね、美香がこんなに遅いの」
前の席の麗が、不思議そうに聞いてきた。
「はぁ…今日ね、本当は車で来る予定だったんだけど…暑さの所為なのかエンジンがかからなくなってたんだ」
「え、マジ!?じゃあ…歩いて来たってこと…?」
静かに首を縦に振ると、麗はすごい顔をした。
「うわぁ…頑張るねぇ…おつかれさん」
作成中…すみません(つд⊂)