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2‥不安と謎

紫織は目が覚めた…

自分はベットに寝ていた。

いつ自分の部屋に戻ってきたのか全く思い出せない。

私は服を脱いだ後…その後の事がどうしても思い出せない…。


紫織はベットから抜け出し居間に行ってみた。


居間には潤一と見ず知らずの人達が大勢いた。


紫織は人目で警察の人だと分かった。


紫織は自分が座っていたと思われる椅子に視線を向けた…。


そこには見ず知らずの男の無残な死体があった…。

この人が私を襲った人なのだろうか…。


潤一が私に気付き急いで駆け付けてきた、後を追うように男の人も駆け付けてくる。


『紫織…体は何とも無いのか!?』


潤一は心配そうに私を見つめている。


『ええ…体は何とも無いみたい…それにしても何にも覚えてないの…一体何があったのか…』


『紫織…あまり見ない方がいい…それよりお前が無事で本当に良かった…』


潤一は私を強く抱き締めた…。

その時潤一の隣にいる男が話し掛けてきた。


『有森紫織さんですね?

中欧署の裕島と言う者ですが詳しい話を署でお聞きしたいのですが…』


福島と名乗る男は警察手帳を見せた、どうやら刑事のようだった。


福島刑事は長身で180近くありそうだ、髪は短髪で眉は綺麗に整っておりなかなかのいい男だった。


それから私は潤一と一緒に中欧署に行き取り調べを受けた。


『では何かありましたら署の方にご連絡下さい。』


福島刑事は笑顔でそう言いった。


警察署から出た後

私達は潤一の家へと向かった。


その間私は終始無言だったもうあの家には戻れない…これからどうしたらいいのか分からなかった。


『俺がもっと早く紫織の家に着いていたら…。』


潤一は自分を戒めるように両手でハンドルを強く叩いた。


『ありがとう…でも潤一が早く着いていたとしても潤一にもしもの事があったら私…』


潤一の優しさはいつも私を救ってくれた…母親が亡くなったときも何も言わずにずっと傍に居てくれた。

私はこの人と出会えて本当に良かったと心からそう思った。


『ありがとう紫織…』


潤一は私の手を強く握りながら静かにそう言った。



中欧署の刑事、福島雄一は一枚の写真を見るなり顔をしかめた。


『異常だな…正気の沙汰じゃない…』


現場に残された証拠はあの死体に刺さったナイフだけだ、あのナイフから指紋が出なければ証拠は全く無い事になる…そうなれば捜査は難航する事だろう。

なんとしてでも早く捕まえなければあんな異常者を野放しにしておくわけにはいかない…指紋が出るまではもう暫らくかかる。


福島はデスクの引き出しから車のキーを取り出し犯行現場へと向かった。


犯行現場へと着いた福島は現場を隈無く探し始めた。だがやはり証拠となるような物は何もない…。



福島はソファに腰を降ろし目を閉じた。


犯行時刻は午後11時頃…


鏡潤一がこの家に到着したのが午後11時半…。


有森紫織から電話を受けて鏡潤一が家を出たのが午後10時頃だ、と言う事は犯行は午後10時〜11時の間…。

それにしても有森紫織は事件の事を覚えていないと言っているが本当なのだろうか…あの二人が嘘を言っているとは思えないが…。


分からない事が多すぎる。

福島は腕時計に視線を移した…。


そろそろ指紋判定が出ている頃だ、福島はソファから立ち上がり家を後にした。

福島は署に戻ると急ぎ鑑識科に向かった。


『あぁ福島さん丁度良かった結果出たんですが…』

鑑識科の緑山は信じられない事を口にした。


『まさか…何かの間違いじゃないのか…?』


結果を聞いて俺は絶句したありえない…絶対にありえない…何かの間違いだ…。


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