1日
早朝。
見渡す限りの山々の間から、太陽の光が降り注ぐ。
闇から燃えるような深緑が生まれ、朝が生まれる。
朝。
鳥たちの囀る声で、目が覚める。
熱いコーヒーを入れ、緩い音楽をかける。
急いで焼いたトーストに目玉焼きをのせ、食卓に彩りが生まれる。
昼。
昼食を済ませ、外を散歩する。
運動不足を気にするものの、特に何かをするわけでもない。
顔見知りに会い、世間話をする。
この街の生活にも慣れたように思う。
昼過ぎ。
少し疲れて横になる。
窓を少し開け、山の方に目をやる。
緑に青のコントラストが、何とも言えない感動を生む。
少し目を閉じ、夏を感じる。
夕方。
黄昏時は悲しくなる、素敵な1日も終わりを告げる。
ただ、赤黒い夕焼けの景色は泣きなくなるほど素敵だ。
街には陽の光が消え、家々の温かい光が生まれてくる。
夜。
終わり。そして次の日の始まり。
暗い中で横になり、今日1日を振り返る。
何か特別なことがあった訳ではない、だけれど特別な日であったと思う。
そういう風に生きている。
あなたも、私も。