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皇帝の時間
私はかつて夢見た光景をこの世に実現した、と言ってほぼ過言ではない。
過言ではないがあと一歩、何かが違う、惜しい。そんな表現が妥当であろうという感情が自分の中に存在することをいつの頃からか感じていた。
正直言って先人達からすればはるかに想像を越えた世界が実現していることは間違いないであろう、という自信はある。
しかし、これではまだ駄目なのだ、という内なる声が聞こえる。
いったい何が駄目なのか?
これが分かれば求めるそれの実現は近い。
いや、これが分かり実現に向けて動き出した瞬間、これまでのすべてが求めるそれに変貌するというのがおそらく真実であろう。
そう、これは大いなる挑戦なのだ。




