忘れさせない。
皆さんお久しぶりです。久しぶりに投稿してみました。
この小説は”小説”というより”日記”を読むという雰囲気で楽しんで頂けると嬉しいです。
「忘れさせない」
そんな言葉を聞いたのは、皮肉にも雲一つない快晴だった。
僕には付き合っている彼女がいる。
でも少し冷めてしまっている。別れ話を切りかけるのも時間の問題だった。
冷めてしまってから1日目
その日は学校でいつも通り過ごしていた。
彼女とも平静を装って仲良く過ごしていた。
僕的には、少し別れたくない気分もあった。だけど冷めてしまっているのは本当だった。
帰りは彼女と帰った。
今日も好きなテレビ番組の話をしながら帰った。
冷めてしまってから2日目
今日も学校だった。
別れ話を切りかける勇気もなかった。別れたくもなかった。
今日は彼女と話さなかった。
話したくても目を合わせることすらできなかった。
こんな選択を迫られるのがどんなに贅沢で幸せかを知るよしもなかった。
冷めてしまってから3日目
その日は休日で曇り空だった。
僕は意を決して別れ話を切りかけた。
正直後悔しかない。
ただ後悔しても仕方ないし前を向いて生きる。
僕の思いは泡沫のように消えた。
別れてしまってから1日目
心の空白感を埋めるために僕は散歩をしていた。
すると突然電話が鳴った。
出てみるとそこには聞き覚えのある女性の声がした。
僕が話す前に彼女は
震えた声で「忘れさせない。」
この一言だけ言って電話を切られた。
この時の僕は何が起きているのか理解ができなかった。
別れてからしばらく経ったある日。
僕はテレビを見ていた。
するとあるニュースが僕の目に飛び込んできた。
自殺に関するニュースだった。最初は気にも留めなかったけれど少しだけ見続けて話が変わった。
「○○市」と言われた。その時僕は血の気が引いた。
そこは彼女が住んでいた場所だった。
その後僕はどれだけ彼女に尽くして貰ったかを思い出した。
優しい言葉遣い、関大な心。僕は些細なこの二つにどれだけ救われたか。
感謝してもしきれない。そんな人が僕のせいで。
あの震えた声の「忘れさせない。」という言葉には僕への愛憎があった。
僕は紙に「ごめんね」と書き台に上った。
いつも笑って電話を切る彼女がこんな切り方をするのは最初で最後だった。
そしてこの日は僕たちが出会った時と同じ快晴だった。
※この物語はフィクションです※
この作品を読んで頂きありがとうございました。
僕の周りでも「冷めてしまった」「別れたい」などの言葉を口にするのを聞いたことがあります。
ですが、この作品の主人公のようにあまり後悔をせずに悲しい思いをする人が減ることを願ってます。




