天地混沌! 呂布の規格外な警告と、ぐちゃぐちゃになった戦場
ウチ、アイル。
ちょっとだけ本気やで。
『――天界創造』
黄金郷とのリンクが始まり、絶望で覆われとったネオトーキョーが、視界を焼くような眩い光に塗り替えられていく。
ウチの子孫か……。
過去の孔明と子どもをこさえなあかんの?
いや、想像したらなんか恥ずかしすぎるわ!
そのとき、遠く空の果てから、赤い閃光がネヴァーベンドの顔をかすめた。
「バカな……」
「警告だ。次はクリティカルだぜ」
鬼神呂布の声や。
方天画戟。
……なんでチャーシューだけを狙わへんのや?
堕天の叡智、ラジェンドラの全身に冷たい汗が流れよる。
「マズい、逃げる準備だ」
永劫の残響、エリュファスは混乱に乗じて身を乗り出す。
「創世の使徒だ。我々に勝ち目はない」
……せやけど、二人の身体は動かへん。
縛っとるんは、戦闘の気配すら感じさせへん、異質すぎる規格外のオーラや。
二人がおそるおそる振り返ると、そこには三人の神が立っとった。
「星屑の神殿で修業してる間に、世界が変わりすぎて、よく分からんのだ」
ネコ娘が首をかしげよる。その手には、毛糸玉ではなく光るワイヤーが絡まっとる。
「あなた達は敵ですよね?」
メイドがにっこり微笑んだ。手に持ったモップが、周囲の瓦礫を原子レベルで分解していく。
スーパーアイドルが溜息をつく。
「ラグナヴィアだけじゃないのね。こんな大事なイベントで不用意に動くより、様子を見た方がよくない?」
ウチは思わず肩をすくめる。
……なんや、この空気。
敵味方の境目が、完全にぐちゃぐちゃや。
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