寝カフェの安らぎゼロ、ビンゴ大会が地獄すぎる
ウチ、アイル。
歴史に名を刻む女。
五つ星寝カフェ『ズボラの館』。
……のはずが、始まったのはまさかの ビンゴ大会。
罰ゲームか?
ピンクの暖簾をくぐって登場したのは、アフロ姿の女二人。
派手な衣装に黒サングラス、手にはマイク。
「今日は来てくれて、ありがとう! みんなのこと、ずっと愛してるよ!」
周りを見ると、客たちは『にゃんにゃん☆クイーンズ』のライブTシャツ一色。
そう、大喬と小喬本人やった。
――闇バイトか?
売れっ子なのに大変やな。
大喬が数字を読み上げ、小喬が客席を回って盛り上げる。
でもウチのカード、あと一個で揃わん。
リーチだらけやのに、最後の一つが絶対に開かへん。
そのとき――。
「ビンゴォォォ!」
地鳴りみたいな声が響いた。
立ち上がったのは呂布。
両手には チャーシュー丼。
……ガチ勢か?
「おめでとうございます!」
小喬が笑顔で声をかけた瞬間――。
「お前が賞品か? では、頂こう!」
呂布は小喬を抱え、そのまま『ズボラの館』を突破!
場が凍りつく中、隣の客がぼそり。
「……このビンゴ、最後の一つがどうしても開かないのです」
聞き覚えのある声やと思ったら――やっぱり孔明やった。
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