初めては好きな人に捧げたいのに、孔明が『俺たちの子孫』とか言い出した件
ウチ、アイル。
好きでもない男にモテる女。
孔明が話すと酒臭い。
「未来の地球で、神々との決戦が始まりました」
ウチは無関心を装って、鼻の頭をポリポリとかいた。
「へえー、そうなんか。宇宙の話は専門外やわ」
孔明はニヤリと笑う。
「私たちの子孫が大活躍しているそうですが?」
「な、なんやて!?」
ウチは思わず叫んだ。
こいつの子孫って、ウチの子どもってことちゃうんか?
「あかん、それだけは絶対にあかん。ウチの初めては、好きな人に捧げると決めとるんや!」
孔明はふむ、と頷くと、なんや知らんが自信満々な顔で胸を張った。
「私はこう見えても、千の女を抱いた漢。安心してください、問題ありません」
「なんでやねん!」
ウチは思わずテーブルを叩いて立ち上がった。
キモい!
今すぐ除菌シートで脳みそ拭いてほしいわ!
この場にいたら、ツッコミ疲れて明日を迎えてまう。
ウチは、洛陽の五つ星寝カフェ『ズボラの館』に逃げ込むことにした。
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