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兵法よりニンニク!? 〜孔明、焼肉で天下を狙う〜
ウチ、アイル。
洛陽の女帝や。
「孔明、どういうことなんや? 顔貸してもらおか」
ウチがすごむと、あれだけ流暢にしゃべっとったゴーレムが、すーっとフェードアウト。
関羽は慌ててその背中に飛び乗り、煙のように消えていきよった。
天下の大将軍が、退場ってどういうことやねん。
孔明は無言で、必死にアイコンタクトを送ってくる。
「あれ、ゴーレムがやったこと?」
……なんでやねん。
しゃーないな。
毎日通っとる焼肉屋に行こか。
孔明は目を伏せ、扇子を口にあててポツリとつぶやいた。
「ニンニク……マシマシなら」
その演出、いる?
なんとか系ラーメンと違うで。
「あかん。完全に孔明の掌の上やな。まぁええわ、行こか」
タキオンに声をかけようと思ったら、もういなかった。
まさか――
先にニンニクマシマシで、カルビを食べとるんちゃうやろな。
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