第4話:状況把握
そんなこんなで夜になってしまったがまずは今日分かった状況を整理しよう。ここは烏戈国という今の中国とベトナムの国境線付近にある国らしい。それはGo●gle earthで確認済みだ(G●ogle earth万歳)。んで、俺、兀突骨はそこの次期頭領。次期と言っても今は俺の叔父が代わりに領地経営をしているらしくて、行く行くは俺が領地経営をしなければいけないという。摂政みたいなもんかな。
そして俺の部下は召使いの布岳さんを筆頭とする執事団50人。数が多すぎると思って少し聞いたりしてみたのだが、どうやらコイツらは諜報機関だということ。俺直属の諜報機関だけど、今は俺の代わりに領地をおさめている兀没卒に従っていて国中を暗躍しているらしい。なるほどなぁ……。
その他に俺直属の親衛隊が100人。親衛隊と言っても屋敷と領地の警護を担当している軍の方々である。ただ、一応俺の直属らしく兀突骨が指示を出していたのか藤鎧を着ている。藤甲兵なんだね、うん。
領地の方々は計18万人ほど。多くないかとも思ったけど形の上で従ってる方々も含めているらしいから、実際は12万人ほどだろう。それでも多い? 気の所為だよ。
兀突骨の父と母は領地争いで既に戦死していて、兀族では叔父である兀没卒と俺以外はもう居ないらしい。いや名前が没と卒って縁起悪すぎだろ。完全に死亡フラグ立ってるじゃねぇか。大丈夫かな?
周辺では西に哀牢王が治める昆明という部族が30万人ほど、北に24万人ほどを治める夜郎というというこの一帯を元々治めていた大国の末裔が治めている国が、北西に滇という国が、それらの国を挟んでさらに北の方に巧都、巂という国がある。また、東には諸勢力と結びついて栄えている交州の士燮、南には新しくできた国である林邑国、さらに南にはその建国を支援していた扶南国が居るとのこと。
外交関係として見ると烏戈国は昆明と比較的関係良好で、夜郎、滇とはあまり仲が良くないらしい。また、交州の士燮とはよく交易をしていて、関係は良好。南にある林邑国との仲はあまりよろしくない。よく領土侵入してくるというし、元々漢の県令を殺害して独立したという曰く付きの国である。
随分辺鄙な場所に転生してしまったとつくづく思う。扶南国とか、もうカンボジアじゃねーか。三国志はどこ行ったんだよ三国志は。
てか三国志と言って思い出した。今が189年だとすると、そろそろ董卓が現れるところじゃないだろうか。董卓のスキルは是非とも欲しいし、となると上洛しないとダメか……? 叔父さん(兀没卒)に漢への使者になりたいと言ってみることにしよう。
地図は後々、貼ろうと思っています。
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