閑話ー古代龍種と主様の神代様
急に未来龍が騒ぎ始めた。
この後目の前に人間が現れると。
どう足掻いても勝てそうにないと。
そんなわけないだろう。我のクリアブレスで生き残った者など存在しない。
結界だろうと障壁だろうと全てを無に帰すのだ。
そうこう考えている間に目の前に光が現れる。
人間のような姿。転送や転移の魔法の類だろうか。
そんなものも一緒に消しとばす。
クリアブレス。
―
あっれー。おかっしいなぁ。
無に帰すどころか埃一つ、何も消えてないんだけど。
不発だったのかな。
きっとそうだよね。もういっか
見えない速度ビンタ。全く見えなかったね。私じゃなくても見逃すもん。みんな何が起こっていたかわからないだろうなぁ。
すんごい力。視界が揺れる。
あー。これ意識失うわ。
ごめん。未来龍の意見ちゃんと聞いておけば良かった。
これはちゃんと反省しないとなぁ…。
―
目を覚ました。
これはあれだ。まず、謝らないといけないな…。
あ、未来龍じゃん。さっきはごめん。うん、なんか間違っていたよ。
あれ絶対下に着いた方がいいよね。あ、みんな同じ意見だよね。
「申し訳ございませんでした…」
あまり怒られてないみたいだ。
「我ら古代竜種全15匹あなた様にお仕えします」
古代龍種より強い生物などはそう存在しない。
居たとしても、互角か少し弱いくらいだ。
ここまで圧倒的な力量を見せられたのは初めてだ。
少しの間、この化け物…少し変わった人間の問いに答えていた。
声には出さないが、何となく意思が通じる。これが…愛…。
というか、顔が口ほどに物を言う。
そして、主となる御方と契約をした。
契約をした主様は意識を失った。
反動が大きかったのだろう。
龍と契約した者など聞いた事がない。
そして契約が済んだことで古代龍種は全て人化を済ませていた。
未来龍灰髪で長髪を束ねている。
背は170くらいだろうか。全体的に細身の中でさらに細身だ。オウギに続く古参だ。
未来を見通す能力がある。胸は小さめだ。
智世龍紫髪で長髪を前に流している。
背は160強。グレールより少し小さいくらいだ。知恵の王と言われる。毒や呪いを主に扱う。世の知識は頭にほぼ全て入っている。胸にも知識が入っているのか無駄にデカい。
赫焔龍赤髪で短めだ。焔を操る。体格はいい方だ。
背は190くらいだろうか。異様に高く感じる。胸はグレールよりはあるが、大きくはない。
絶氷龍青髪でこっちも短めだがフレアに比べて髪は大人しい。氷系の能力を使い全てを凍らせる。背は140程度。古代龍種の中で一番背が低い。胸はオウギよりデカい。何故。
雷電龍背が160の黄髪で長髪だがふわふわしている。揺れるたびに髪と胸が揺れる。電気を操るが古代龍種全員に効くことはない。
嵐豪龍緑髪で長さはフレアとグレールの中間くらいだろうか。胸は控えめだ。
背はフレアより少し小さいくらい。
地大龍茶髪で長髪。背はフレアと同じくらいだ。胸も大地。
闇暗龍黒髪で右側に尻尾のような髪を束ねている。背はブルーガより高いがメリーより低い。150強だろう。
聖光龍金髪で左側に尻尾のような髪を束ねている。背はオスカと同じくらい。少し大きいくらいか。
天龍銀髪で無造作な髪をしている。あまり何かに享受しているわけではなく、呆けている事が多い。感情によって天候が変わる事が多い主と契約してからはずっと晴れだ。
背は意外と180くらいと大きめだろうか。胸は無駄にデカい。何故。
破龍プリン髪の短めで髪と一緒で龍の時は気が短かったが、大人しくなった。
背は160とメリーとそこまで変わらない。
創龍逆プリン髪の短め。レイクとは珍しく姉妹だ。私の子だ。二人とも小さめ。
理龍橙髪の長髪でどこから持って来たのか眼鏡をかけている。話を聞いたら能力でつけているようだ。契約として主と契約するときにメガネをかけると。訳がわからない。
願龍水髪で左右非対称の長さをしている。背が私と同じくらいだろうか。
星の力、引力、斥力を使い分ける能力を有する。胸は小さめ。
私、神龍王はグレールと大凡同じ背丈。少しだけ大きいだろうか。
胸は普通。一番可愛いと思う。
主様が起きて嬉しかったのに、頭の中で臭い言われて少し傷つきました。
かなり傷つきました。
基本的には世話役としてナガレがついている。
匂いが気になっている訳じゃないからね。
少し果実で匂い付けしたけど…。
まだ、言われたら少し傷ついちゃう…。
宴を準備したが、どうやらどれも口には合わなかったらしい。
我々はうまいと感じていたが、主様が不味いと言ったら実際不味いのだろう。
そうして腹が満ちれば、自ずとやることは決まっている。
種を強く残すことは必然である。それはここにいる龍種が思うことだろう。
ちゃんと順番をつけて種を頂いた。
一人一度貰えば終わり。終わったものから寝入る。
主様の名前が決まった。
神代様だ。神の代行者ということで決まった。
化け物だと思っていたが本当に凄かった。
ここの石とかってさ、削ることとかできないんですよ。
それを普通に削っているし、フレアと兎焼いているし。
楽しそうだなぁ。
そうして見ているとどうやら、神代様から名を頂いたらしい。
体から力が溢れ出す。
素晴らしい。今なら主人様以外なら負ける気がしない。
優越感…。全員が貰った名だろうが、それでも特別な人から貰える物ほど嬉しいものはないだろう。
そして名付けの代償か、主様は眠りに入った。
眠りに入ったがあっちの方は暴れん坊だ。
夜のうちは種を頂く。
龍脈水を飲ませ続けたら毎日暴れん坊だった。
そうこうしている間に主様が起きた。
なんか変な目で見られているが、気にしないでおこう。
そうしていると主様が他の世界とも繋がりたいと話している。
我々は異論じることはない。
しかし、どうやって開けていくのか。
我々でも穴すら開かなかったこの山を。
生まれ落ちて5000年。
楽しみが無くなったと思っていたが、どうやらこれからが最高潮に面白いらしい。
主様の行く末を隣で見ていく。