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童話・児童書などまとめ

動きたくない懐中時計

作者: リィズ・ブランディシュカ



 その懐中時計は動きたくない。


 壊れたままでいたい。


 なぜなら、修理されたら、孫に渡されてしまうから。


 誕生日プレゼントになってしまうから。


 懐中時計は、ずっと同じ持ち主がいいと思っている。


 なぜなら、新しい持ち主が大事にしてくれるか分からないから。


 最近のわかもの、という存在は、簡単に物を壊すし、捨てる。


 そう思っているから。


 だから、ずっと壊れたままでいたいと思っている。


 新しい持ち主なんていらないから、本当は持ち主のほうをどうにかしたいけど、そうすると今の持ち主が悲しむから。


 だから、どんなにあちこちが痛くて、きしんで、今にも壊れそうでも。


 修理されたくなかった。


 このままでいいと思っている。


 どんなに辛くても、最後まで、大好きな人の側にいたいと思っている。



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