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伝説のバンドの伝説曲
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終章 伝説のバンドの伝説曲
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音楽祭前夜、私は王城のバルコニーで月を眺めていた。
本当に楽しかった。
ついに明日帰れるんだね。
家族にも友達にもまた会えるんだ。
でも、もう皆には二度と会えなくなる。
帰りたい、、、帰りたくない。
だけど私は与えられた使命を果たさなければ。
後悔なんてしたくない。
だから明日は最後まで全力で、笑顔で。
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音楽祭当日、王都の朝は静かだった。
それは王命により今日が祝日に認定されたこともあるだろう。
主だった道に隙間なく並んだ露店もまだ準備は始まっていない。
誰もが昼過ぎから始まる音楽祭に向けて体力を温存しているのだ。
そんな人気もまばらな大通りに現れたのは黒いローブを纏った異様な集団。
フードを目深に被り音楽祭の会場へと向かう。
「さて、エリサーナ教の祭りをぶち壊して差し上げましょう」
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