3話
バッドエンドに出来たらいいな
3部構成にできたらいいけど、とりあえず三日坊主なので完結までは行きたい。
自分の思った通りではなくとも!
うるさい騒音の中を出る、ゲームセンターから出て駅の方へ歩き出す。
そういえば、あそこらへんで彼女を見かけたんだっけ。
気になって彼女が曲がって言った道に入る。
暗く薄ら寒い道が続いている、この先に何の用だったのか、何があるのか、臆病で警戒心の強くふてぶてしい動物を殺すように、道を進んで行く。
不気味な通り風が吹く。
さらに奥に行くと道が二手に別れていた。
なんとなく左へ入る。行き止まりのようだ。
振り返って戻ろうとした時、”それ”が見えた。
(なんで?どうして?いや、あるはずがない)
頭が拒絶する。思考より感覚が否定する。
それでも、あるはずのない死んだしたいがそこにあった。
腹部に深々と痛々しく刺さる包丁が何本も刺さっていた。
赤く広がる血が靴先まで大きくなる。
(違う違う違う違う。これは、こんな、そんな、違う、だから、僕は、違う!)
そこで辛うじて繋ぎ止めていたものが千切れた。
目を開けると見知らぬ人が立っていた。
いつからか消え去った過去が、僕の知らない過去が、いまの僕を攻め立てる。
(知らない知らない知らない、ふざけんな!)
ギュッと目を瞑る、瞑る、瞑る。
また、目の前の光景が変わる。
どこかの座敷だろうか?
僕はそこで正座をしていた。
やがて、僕と同じくらいの女の子が入ってくる。
正面に座り口を開く。だが、開かれた口がらは言葉がなかった。
何を言っているのかはわからない、なんとか口の動きで読みたった言葉は、鬼、つな、とめる、ふう。
なんのことかさっぱりわかんない、それでもここは夢にみる神社とそれほど遠くないと思った。
それから鎖で繋がれる。僕は必死に抵抗するが手も足も鎖に繋がれる。
何かが引き剥がされる。
痛みは感じないのに痛いと思う。
喪失感と虚無感が入ってくる、生まれ出てくる。
だめだ、嫌だ、違う、やめろ、クソ、呪ってやる!
「っ!」
ベットから勢いよく起き上がる。
(嫌な夢だ、できれば二度と見たくない)
部屋から出て水を飲みに出る。
(いつ、家に帰ってきたんだっけ?)
水を飲み終え、昨日の最後の記憶を思い出す。
嫌な汗が吹き出る。
昨日のありえない光景を思い出し、トイレへ駆け込む。
ありえない光景と夢の剥がされる感覚を頭の中でリピートされながら、今まで堰き止めていた嫌な衝動を吐き出した。