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仮題 いつの日か  作者: 彼方
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1話

今回が初投稿です。ジャンルが純文学となっていますが適当につけたのでちゃんとした純文学が見たい方はブラウザバックをお願いいたします。

至らぬ点等誤字脱字が多いかもしれませんがどうぞ最後までお付き合いいただけたら幸いです。

クラスメイトの葬式に出るのは今回が初めての事で、重っ苦しい雰囲気の中で行われた。

特に中の良かったわけでもないが、それでも気の毒には思う。

5月の初めまでは特にそう言ったことは無かったのに、たった一人の殺人鬼によってその命が失われた。

隣では中の良かったのであろう女の子が泣いていた。

(ああ、本当にめんどくさい)

不謹慎にも、赤坂薫はそんなことを思っていた。



夢を見た。

いや、厳密には見ている。

いつの間にか見ていた憧憬、見たはずのない光景。

それは確かに、自分の中にあった。


気がつくと、神社の参道にただ一人、ポツンと立っていた。

人が賑わっていてもおかしくなさそうな、それほど大きな社が奥に見えた。

狐の神様が有名だったようなこの神社は僕も何回かは言った覚えがある。

夏祭りの時に買ったりんご飴やわたあめを横道の石庭のある落ち着いた場所で友達と待ち合わせして食べていたあの頃と全く変わっていなかった。

あの時と同じように横道に入る。

暗い雰囲気の石庭があった。一つ違ったのは四方が無機質なコンクリートに囲まれた、どこか不安な気持ちにさせる場所だった。

池の近くに少女が居た。

懐かしい幼さを残しながら何かを持ってこちらにやってきた。

重いと言いながらゆっくりゆっくりと、こちらに歩く。

僕の眼の前までやってくると、少女はさしてと言いながら包丁を差し出してくる。

その包丁を受け取ると、少女は満足そうに倒れた。

いつか、消し去ってあげるから。そんな声がどこからか聞こえた。


目が醒めると、いつも通りの見慣れた部屋にいた。

僕はさっき見た夢を必死に思い出そうとする。それでもやはり、思い出せなかった。

何か重要な記憶のような気がして、必死に思い出そうとする。

「どうせ無理か」

そう諦めて、僕は部屋から出て洗面台へ向かう。

今日も何もない1日が始まる。

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