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ラジオ大賞  作者: ふりまじん
投げ銭大将
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トレンディドラマは突然に…2

その日のフリマの受付は私が行った。

奈津子は仕事でこられなかったから、綾子と亜美ちゃん、私と雄二郎の四人で行くことになった。


雄二郎は、よく分からない競争心を丸出しで、私よりも一時間も前から来て、車で待機をしていたが、順番待ちをしてくれるわけでもないから、早く来ても役にはたってない。


「今日は、絶対、遅刻できないから目覚ましをかけたんだ。」


と、得意そうに私に話してくれたけれど、だったら、前回のフリマの時に目覚ましをかければ良かったのに…と、思わずにはいられなかった。


しかし、予想外に雄二郎は頑張った。


簡易テントを率先して広げ、指輪を10個も作ってきた。

大した事が無いように思えるかもしれないが、一個作るのにも二時間かかる、不器用で面倒くさがりの雄二郎が10個も作ったのだ。

友達の我々は、子供の逆上がりを始めてみたときくらい感動したと後に語り合ったくらいだ。


今日の雄二郎は完璧だった……。


周りに優しく、我々にタコ焼きを買ってくれた。


子供達が来てくれて、雄二郎は幼女の手を触らないように気を使いながらお釣りを渡して、私たちのほのぼのとした笑い誘った。


天気もよく、

売り上げもまずますで、

フリマ帰りには、皆で機嫌よくハンバーガーを食べた。


絵に書いたような理想的な一日が終わり、複合施設の駐車場で我々は別れることになった。


「これから、田村さんのところへ行ってくるよ」


( ̄ー+ ̄)ふっ…


雄二郎は引き締まった顔立ちで、自信を取り戻したようにそう私に囁いた。


「頑張ってね。」

と、私は奈津子に昔誉められたリンゴと干し柿の入った自作のアメリカンクッキーを雄二郎に土産に持たせた。


雄二郎は嬉しそうにそれを持ち、そして、爽やかに車に乗って消えていった……。


ファミリードラマなら、ここは仲直りをして、楽しくテロップが流れるところだが、日がくれて私がお風呂からあがる頃には、予想外の展開を迎えていた。


が、私は、まだ、その事を知らなかった。

奈津子は短いメールで


明日、時間が合うならお茶しない?


と、そう誘っただけだから。


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