表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラジオ大賞  作者: ふりまじん
投げ銭大将
41/111

スミレ、テンプレる3

午後3時を過ぎる頃、私は散歩を兼ねて買い物に出掛けた。


異世界ものの物語を作るために、舞台である異世界を作り出す必要がある。


主人公と、大まかなエピソードはあるので、

後は、転移する異世界を考えなければいけない。


雄二郎を主人公にした次郎は、少しひねってカタカナ表記にしてみることにした。


ジロー…なんだかその方が、イタリアのちょいワルオヤジのイメージで、

微妙にステルスが効きそうな気がしたからだ。


で、今のご時世、暴漢に刺されたり、

コロナで大変な時期に頑張って下さるトラックの運転手の方を悪者にするのも気が引けるので、

ジローには、熱中症でサックりと逝って貰おうと考えた。


色々と雄二郎の話を思い出した中に、

割引のメンチカツを買いにいったスーパーの駐車場でつい、寝てしまってパトロール中のお巡りさんに職務質問を受けた話を思い出したからだ。


「仕方ないでしょ?眠くなったんだから、

居眠り運転するよりマシでしょ?」

と、雄二郎は口をとんからかして言い訳をした。

「いや…その前に夕飯食べて8時にスーパーにコロッケを買いに行くことないだろ?」

と、奈津子が呆れながら言う。

「だって、あそこのスーパーのメンチはキャベツが入っていて旨いんだ。

底にもキャベツが敷いてあって…昔はメンチ、4つだったけど、キャベツが敷かれて3つになったんだ。

でも、俺はキャベツが好きだから良いんだ。」

雄二郎は、奈津子の質問に答えようとしたが、キャベツメンチの魅力を発表するうちにその事を忘れてしまう。

皆、呆れながら雄二郎の話を聞いているけれど、

メンチを思い出す雄二郎の嬉しそうな顔になんだか毒を抜かれてしまう。


そのエピソードを使おうと考えた。

遠方の現場から車で帰る途中、キャベツメンチを買いにスーパーにより、

駐車場の車に戻ると、ジローは睡魔に襲われて寝てしまう。

で、目覚めたら、そこは異世界だった…


うん。なんか、いい感じだ。

車ごと異世界転移にするから、寝泊まりが気にならないし、色んな現代アイテムも乗せられるから、

後に面倒な事があっても、上手く乗り切れそうな気がする。


キャラクターは、しっかりと頭にあるから、それは良いとして、

次は舞台である異世界について考えよう。


私はエコバックを右肩に、冴え渡る青空に笑顔を向ける。


そして、舗装された道路を外れて田んぼのあぜから山に向かって歩き出した。

ここは、子供の頃の私達の遊び場で、

私のグリーンゲーブルズに繋がる里山に続いている。


アン・シャーリーが少女の頃にダイアナと身近な所に自分達で名前をつけたのに憧れて、私もこの名前のない山やら池やらに名前をつけてまわったのだった…

そう、異世界の入り口なんて考えてみれば、近くにあるものなのだ。


創造力と言う、素晴らしい才能に油をさして、周りを見渡せば、

きっと、誰にでも見つけられるに違いない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ