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ラジオ大賞  作者: ふりまじん
白百合姫
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遠い町の…

私は、懐かしいカセットテープを再生しながら、しばらく、奈津子の笑顔を見つめていた。


私の愛しい奈津子(ディオーネ)

昔の小説の台詞が、『virgin eyes』と共に頭を流れて行く。


『virgin eyes』は、中山美穂さんの1989年のヒット曲で、髪をアップに結い上げてスタイリッシュな姿で歌うミポリンに大人の女性と都会にあこがれた…思いでの歌である。


今思うと不思議だけど、あの頃は、男の子を嫌いながら、ロマンスに憧れていた。


ゴールデンタイムのテレビドラマで、アイドルが演じる華やかな恋物語に胸をときめかせながら、それでいて、奈津子に寄り付く男子に目を光らせていた。


誰とも恋はしないと…奈津子と一緒にいたいと心に誓った昔が胸に突き刺さる。


あああっ……(*`Д´)ノ!!!

もうっ、なんで、よりによって、文花ちゃんに黒歴史がばれるかなぁ〜(>_<。)

私は悶絶する。


そして、木曽奈穂子を少しだけ憎らしく思った。


もう、青春時代の黒歴史(しりょう)の管理はしっかりとして欲しい。


はぁ…。


お酒が軽く抜けて、気持ちが落ち着いてきた。

私の気持ちと共に曲も『遠い町のどこかへ』に変わっていた。


クリスマスソングに、気持ちがあせる。


そう、なにか考えないと、あっと言うまに冬になってしまう。

そんな私の気持ちと裏腹に、みぽりんは甘い思い出を含ませながら、夜来香(イエライシャン)の芳香のような、見えないロマンスの花を部屋中に咲かせて行く。


2年前のカラオケボックスの事を思い出す。


あの二人の恋物語…それを考えればいいのよね。


私は、別れ別れの恋人の話を思い出す。

90年代…そんな話が流行った気がする。


クリスマスになると、山下達郎さんの歌と共に、駅から始まる物語。


あの頃より、格段に減ってしまった駅の利用者を…さびれる地元駅の現在を思う。

最近は利用してないけれど、小さな頃はよく入場券を買って貰った。


山下達郎さんの曲は恋愛の曲だけれど、

私には、この歌は、大好きな叔父さんがやってくる時の歌だった。

正月が終わる頃、私は、何度、駅で叔父との別れを泣き、

雪と共に帰ってくる叔父さんのために手を振ったことだろう……。


この辺りの話で、なんとか出来ないかな…


私は、古いカセットのクリスマスソング集を取り出すと、小さな恋物語を作り始めた。


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