ティー・パーティ。
木曽 奈穂子…
中学時代の後輩だ。
幽霊部員として美術部に所属しながら漫画を書いていた。
普段は、三つ編みに眼鏡のおとなしい格好をして、実は、同人活動をしていた、不思議ちゃんだ。
私は、何故か、接点も無いのに好かれていた。
そして、文化祭の作品になんか、挿し絵を書いて貰う事になったのだった。
確かに、自分の作品であれば、とっておくわよね。
なんとなく、出所が知れて安心したが、
奈穂子が、あの黒歴史を姪?か、娘かに見せていたとしたら驚異である。
手書きのガリ版時代と違って、現在は、ネットで簡単に発表できるのだ。
確かに、文章には私の著作権はある。
が、挿し絵については向こうにあるし、
『タイタンの恋人』のタイトルは、削除依頼をしなければ、さらされるに違いない。
私は、無性に奈穂子に会いたくなった。
「ねえ、文花、小説を書くなら、おばさん、手伝ってあげるわよ。
そうね、もう少し、状況が良くなったら、木曽さん?と亜美ちゃんも呼んで、家でガーデンパーティなんてどうかしら?」
将を射るなら、まずは馬!
木曽さんとやらに会って、話を聞いてみなくてはっ(T^T)
私の提案に、文花はやっと顔をほころばした。
「いいの?」
「いいわよ(^-^)」
「次は、梨のパイを作ってくれる?」
「旬のアッサムでミルクティーをいれるわよ?」
「じゃあ、ね、あのスタンド、出してくれる?」
文花は、少し、溜めてから、少し控えめにそう聞いた。
「スタンド…?」
何故か、アクションアニメを思い出す。
「うん。ケーキとか乗せる…昔、私の誕生日に出してくれた、お姫様の銀スタンド。」
文花の頬が少し赤くなる。
それに合わせて、私の気持ちもときめいた。
「ああ、ティースタンドねっ。」
ああ…女の子って最高!!
私は、新婚時代に大阪のデパートで買った銀のティースタンドを思い出した。
皿ですら、あまり使われないのだから、ティースタンドなんて、戸袋の中に仕舞われっぱなしよ。
あれを、十数年ぶりに出せると思うと、胸がときめいた。
しかも、ガーデンパーティ。
可愛らしい女学生に囲まれて、である。




