TS百合
タイタンの恋人…それは、中学時代に文化祭用に作った作品だ。
こんなもの…すっかり無かった事になっていると思っていた。
殆ど、文化祭での配布だって、貰う人もいなかったのにぃ〜
何故、文花が持ってるのよっ(ノД`)
私は、既に尽き果てたライフで微笑みながら、何とか座っていた。
考えてはいけないわ。
月美に見られたとか、そんな事はっ。
平常心(T^T)
「凄いね。中学時代に書いたとは思えなかったよ。
異世界ギリシアもの?かな。タイタン。凄く良かった。」
「え、SFよ。それは。」
私は、消え入りそうな声でやっと、それだけ答えた。
タイタン…それは、土星、最大の衛生……
オランダの天文学者ホイヘンスによって発見された。
そんな事は、どうでも良いけど、私の中学時代は、タイタンと言えば土星の衛星で、太陽系を旅するヒーローは、殆ど、タイタンに立ち寄っていた。
そして、スペースオペラでは、タイタン人は、ローマ風のヒラヒラした服を来ていた。
「SF?そうなんだ。」
文花には、ギリシアだろうが、土星だろうがどうでも良いみたいだ。
「そう…昔はね、そうゆうのが流行ってたのよ。」
と、話ながら、近年の発見を思い出す。
松任谷由実さんの曲と共に、手書きで書かれた土星とボイジャーのポスターを見ていたときは、土星、第6衛生タイタンは、まだまだ、未知の世界の星だった。
が、21世紀を過ぎ、2005年に探査機ホイヘンスが鮮明な画像を地球に送って来る頃には、スペースオペラも廃れてきて、ついでに、現実のタイタンの姿に、そんな夢は見れなくなった。
「でも、タイタンって、ギリシャの神様の話でしょ?で、TS百合でしょ?」
「えっ(*''*)」
百合の言葉に反応して赤面する。
そう、主人公は私で、その友人は奈津子…
「凄いよね?TS百合なんて、時代を先取りしてるし、気持ち悪くないんだもん。」
「ティエス…ってなに?」
私は混乱する。
「TS…男が女に転生して百合する話の事だよ。」
気が遠くなる気がした。
このまま…カッシーニのように、土星に突っ込んで砕け散りたい…そんな気持ちがした。




