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十歳の最強魔導師  作者: 天乃聖樹


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探索

 アリシアやジャネットが危うく囚われそうになった洞窟の前には、今、大勢の兵士たちが立ち並び、指揮官の号令を待ち構えていた。


 彼らはガデル族でもナヴィラ族でもない。バステナ王国の魔術師団、その兵士たちが、自らの敬愛するロバート卿を救い出すため、士気を奮い立たせているのだ。


 兵士たちの背後には、ミランダ隊長に伴われたフェリスたち少女の姿もある。


「まだ入っちゃダメですの!? 早く行かないと、アリシアのお父様が殺されちゃうかもしれませんわ!」


 焦って前に出ようとするジャネットを、ミランダ隊長が必死に押し留める。


「罠が仕掛けられているかもしれませんし、まずは露払いにうちの兵を行かせますから! お嬢様方は安全が確保されてからお願いいたします……!」


「でも!」


 二人が揉めていると、前列の方に動きがあった。


 ざわつく兵士たちの先頭で、指揮官が杖を振り上げる。


「……突入。ロバート閣下の救出を最優先とし、『探求者たち』は各自の判断で撃破せよ」


 魔術師団の兵士たちが、音もなく洞窟に流れ込む。最前列と外縁の兵士が防御魔術で不可視の盾を作り、警戒しながら突き進む。


 魔法陣のあった地下空洞にたどり着くが、フェリスと敵が激しい闘いを繰り広げたそこは、奇妙なまでに静まりかえっていた。


 魔法陣と壁の照明だけが赤々と輝いているのが、また不気味な空気を醸し出している。安全なはずなのに不安を駆り立てる、嫌な場所だった。


「誰も……いないです……」


 つぶやくフェリス。


「ふ、ふふん! きっとわたくしのことが怖くて逃げ出したんですのね! ラインツリッヒの威光には抗えなかったのですわ!」


 震えながら胸を張るジャネット。


「気をつけて。油断させて襲ってくる作戦かもしれないわ」


 アリシアはいつでもフェリスをかばえるよう腕の中に包む。


 兵士たちは散開し、しらみつぶしに洞窟の各所を捜索し始めた。


 フェリスたちもロバートの姿を求め、必死に地下を駆け巡る。


「あれ? ミランダ隊長がいないです! 迷子です!」


「どちらかというと私たちが迷子じゃないかしら」


「今はどっちでもいいですわ! そのうち合流できるでしょうし、まずは捜索を!」


 必死に捜してくれているジャネットに、アリシアは心の中で感謝する。


 昔からやけに突っかかってくる自称ライバルだし、性格も人当たりが良いとは言えないが、彼女の心根の優しさは誰よりも知っている。だからこそ、ジャネットに挑発されるのもそんなに嫌ではなかったのだ。


 やがて、フェリスたちは小部屋が並んでいる通路にやって来た。

5月31日に書籍版の四巻が発売されます!

表紙の真っ黒い子を見てくださるとお分かりかと思いますが、ついにあのキャラが本格的に登場です。

どうぞよろしくお願いいたします!

https://herobunko.com/books/hero45/8229/

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