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詩小説ショートショート集  作者: 水谷れい


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アヤのクリスマスの朝

原詩:クリスマスの朝


クリスマスの朝

わたしの靴下には

おかしひとつと

おかあさんの手紙が入っていた


サンタは来ない

でも

おかあさんはここにいる


わたしはそれを

いちばんのプレゼントだと思った


ーーーーーーー


詩小説: アヤのクリスマスの朝


アヤは十歳にして、すでにクリスマスの秘密を察していました。

アヤにパパはいないけれど、サンタは本当はパパの家が多いこと。

母の財布が薄いことも、暖房を少し我慢していることも知っています。

だから昨夜は「サンタさんは、きっと世界中を回るのに忙しいから」と笑って、小さな靴下だけを枕元に置いて眠りました。

欲しいものなんて口にしたら、ママが悲しい顔をするからです。


――そしてクリスマスの朝。

氷のように冷えた空気が満ちる部屋で目を覚ますと、靴下はぺしゃんこのままでした。

けれど、その横に見慣れない箱が置かれていたのです。

そっと開けてみると、中に入っていたのはおもちゃでも新しい服でもありません。

入っていたのは、色とりどりの折り紙と、スケッチブックでした。

そして母の丸文字で書かれたカードがありました。

『アヤへ。あなたの想像力は、世界をどんな場所にだって変えられるわ。折り紙で好きなものを作って、スケッチブックに素敵な絵を描いてね』


もうおわかりでしょうか。

世界に日本が誇る貼り絵作家ハリエ・アヤさんが生まれるきっかけになったのは、十歳の時のお母さまからのクリスマスプレゼントだったのです。

アヤさんは折り紙を折ることも、スケッチブックに絵を描くこともしませんでした。

始めたのは貼り絵でした。

色とりどりの折り紙を切っては、スケッチブックに貼っていったのです。

最初に作ったのは、ママの顔だったそうですよ。

それはお母さまが、門外不出、大事のとっておられるとのことです。


=====


わたしの詩小説をもとにAI君が詠んだ連作短歌です。


連作短歌:アヤのクリスマスの朝


冷えし部屋

靴下ぺしゃんこ

夢のあと

母の丸文字

光を灯す


折り紙の

色はひそかに

春を呼び

小さき手より

未来芽吹けり


スケッチブック

白き余白に

風渡り

切り貼る紙は

世界のかけら


最初なる

貼り絵は母の

微笑みで

門外不出の

祈りを抱く


十歳の

朝に芽吹きし

想像は

やがて人々の

心を包む

詩をショートショートにする試みです。

詩小説と呼ぶことにしました。

その詩小説をもとに詠んでくれたAI君の連作短歌も載せます。

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