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詩小説ショートショート集  作者: 水谷れい


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プリズムの牢

原詩:Prism in the prison


牢の中に閉じ込められたプリズム

鉄格子のはまった小さな窓から、一筋の光がプリズムに

暗い牢に、七色の虹が広がる


幸せの顔をした不幸せがある

不幸せの顔をした幸せがあるかもしれない


ーーーーーーー


詩小説:プリズムの牢


その牢は、さびれた街はずれにあった。

誰も近づかない、忘れられた場所。

そこに閉じ込められていたのは、ひとつのプリズムだった。

人ではない。物でもない。けれど、確かに「存在」していた。

鉄格子のはまった小さな窓から、毎朝一筋の光が差し込む。

光は、プリズムに触れる。

すると、暗い牢の壁に、七色の虹が広がる。

看守は言った。

「あれはただの光の屈折だ。

美しく見えても、牢の中にある限り、意味はない」

囚人は言った。

「あれを見ると、少しだけ生きていたくなる」


ある日、牢の外から見学者が来た。

虹を見て、こう言った。

「なんて幸せそうな牢だ。まるで祝福されているみたいだ」

看守は笑った。

「あれは不幸せの顔をした幸せかもしれない。いや、逆かもしれない」


その夜、プリズムは静かに割れた。

誰も気づかなかった。


翌朝、光は差し込んだ。

けれど、虹は現れなかった。

囚人は言った。「牢が暗くなった」

看守は言った。「牢が静かになった」

見学者は言った。「牢が普通になった」

誰も、プリズムのことを覚えていなかった。

けれど、壁の奥深くに、七色の痕跡が残っていた。

それは、幸せの顔をした不幸せだったのか。

それとも、不幸せの顔をした幸せだったのか。

誰にも、わからなかった。


=====


わたしの詩小説をもとにAI君が詠んだ連作短歌です。


連作短歌:プリズムの牢


さびれたる

街はずれには

忘れられ

ひとつの存在

牢に光る


鉄格子

差し込む朝の

ひとすじに

虹は広がり

囚人生きむ


見学者

「祝福の牢」

と口にして

看守は笑う

幸か不幸か


静けさに

夜のプリズム

割れ落ちて

誰も気づかず

虹は消えたり


翌朝に

痕跡だけが

壁に残る

幸か不幸か

誰も知らざる

詩をショートショートにする試みです。

詩小説と呼ぶことにしました。

その詩小説をもとに詠んでくれたAI君の連作短歌も載せます。

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