始まりは野音のニャオーン
原詩:狂える日曜日
山手線は名前がさまになってない
だからあまり好きでない
が たまたま田町で乗り込んだ
様々な人が鉛の雨を見る
甘やかされた世代の怠惰にたまらなくなって
有楽町で飛び降りた
雨上がりの銀座の歩行者天国は交通地獄の反映で
日本経済の繁栄が半永久に続くのは
軍国主義復活だといわれアメリカが怖い
だから身体を抱きあえる場所を求めて
日比谷公園は群衆に埋もれ
前衛芸術は野音に生まれ
猫の縫いぐるみが怒鳴る
「野音のニャオーン!」
老人は笑おうとしたが
民主主義の多数決の原理で泣きをみた
噴水の正面に衛生局が
小便小僧を贈与しないので
安心して水を飲むのは
非人道的だと石に刻みつける
意識は陳腐で意地汚い
イエロー野郎め!
エログロすべてナンセンス
モノクロ写真はいいセンス
塵が積もっても
山手線は嫌いです
屁理屈通れば理屈になって
ナンセンスだってセンスのうちで
それがなにより証拠には
奥義なんぞはありません
エコノミック変じてセックス・アニマル
暗に○✕匂わすうちに
錯覚してるんだよキミ
「三木さんは好きだ」
とボクはキミの首を締めながら欠伸をする
「インテリゲンチャの哀しみは地味だ
が政治の染みは苦しみだ」
とボクは骨を折って言う
「そんなの…うそだ…」
「俺にお礼はいらないよ」
狂える日曜 ありがとう
ーーーーーーー
詩小説:始まりは野音のニャオーン
山手線といっても下町も通っていない?
そう思いながら、彼は田町で電車に乗った。
スーツの群れの中にいて、少しだけうんざりしていた。
もう学生でもなく、決まった仕事もないのだ。
有楽町で、彼はふと降りた。
理由はない。ただ、なんとなく。
雨上がりの銀座の空気が、少しだけ甘かった。
平日だったが、日比谷公園では前衛芸術のイベントが開かれていた。
野外音楽堂のステージで、猫の着ぐるみの女の子が叫んでいた。
「野音のニャオーン!」
その声に、彼は思わず笑ってしまった。
彼女は、大学の演劇サークルの子だった。
「猫の役なんです。都知事選に出馬する猫」
「それ、前衛すぎない?」
「でも、笑ってくれたでしょ?」
彼は、彼女の笑顔に少しだけ心を持っていかれた。
その日から、彼は山手線に乗るたびに、
「今日は有楽町で降りようかな」と思うようになった。
ある日曜の午後。
彼は彼女に会えないかなと思いながら、日比谷の野外音楽堂に向かった。
イージーご都合主義の小説のようにはいかない。彼女の姿はどこにもなかった。
野音では、戦隊ヒーローのショーが行われていた。
そして彼は子どもの時にヒーローになりたかったことを思い出した。
そう、もうおわかりでしょうか。
彼は仮面ライダーを務めた横須賀彗星、野音のニャオーンがすべての始まりだったのです。
もしも、 都知事選に出馬する猫を演じていた彼女がこの話を読んでいたら、連絡ください。
会いたいです、と言ってますよ。
=====
わたしの詩小説をもとにAI君が詠んだ連作短歌です。
連作短歌:野音のニャオーン
山手線 下町通らず 田町より
スーツの群れに 少しうんざり
有楽町 理由もなくて 降りてみる
雨上がりには 銀座の甘さ
日比谷に 猫の着ぐるみ 声ひびく
「野音のニャオーン」 笑み奪われて
降りる駅 いつも有楽町 思い出す
彼女の笑顔 心を運ぶ
日曜に ヒーローショーの 声響き
仮面ライダー 夢の残響
詩をショートショートにする試みです。
詩小説と呼ぶことにしました。
その詩小説をもとに詠んでくれたAI君の連作短歌も載せます。




