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詩小説ショートショート集  作者: 水谷れい


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あいにいきたい

原詩:あいにいきたい


会いに行きたい

髪を切って

採点に望み

太陽の下

ハローと言えば

満点のスター

病んでいる

ランボーに        

わたし 船にのる


愛に生きたい

神を切って

祭典に臨み

大洋の舌

波だ

波浪といえば

満天のスター

止んでいる

乱暴に        

渡し舟にのる


ーーーーー


詩小説:あいにいきたい


髪を切った朝、彼女は鏡の前で小さく頷いた。

「これで、望みが出てきたわ」


ヒロインの公開オーディション会場は、太陽の下。

汗ばむ空気のなか、彼女はとびきりの笑顔で「ハロー」と手を振った。

病んでいる恋人のランボーに会うには優勝するしかない。

それが彼女が決めた約束だから。


採点表のトップには彼女の名前。ただ一人、満点だった。

優勝できた。彼に会いに行ける。

太陽の下、涙が光る。


優勝の夜、彼女は切符を手に入れた。

「スターになったら、会いに行ける」

それは約束であり、また祈りだった。

「待っていて、ランボー。もうすぐ会える。

明日の朝には、わたし、船に乗る」


*****


病室の窓から、海が見える。

大洋の舌が、島の岸をなめている。

波だ。


ランボーは、病んでいた。

けれど、愛に生きたいと思った。

それだけが、彼を動かした。


島では、祭典が開かれていた。

昨日まで吹き荒れていた風はおさまった。

波浪は止んでいる。

満天のスターたちが、空を飾る。


彼女に会いたい。

「行かなければ」

病院を抜け出し、夜明けの港へ向かう。

渡し舟が、静かに揺れていた。

誰もいない。

乱暴に、渡し舟に乗った。


*****


朝が来る。

彼女は港に立ち、切符を握りしめていた。

「会いに行きたい」


彼もまた、海の向こうで、

「愛に生きたい」と呟いていた。


それぞれの船と舟が、同じ海を渡っていくことを、まだふたりは知らない。


=====


わたしの詩小説をもとにAI君が詠んだ連作短歌です。


連作短歌:会いに行きたい


髪を切り

鏡の前で

小さく頷く

望みは光り

太陽の下へ


汗ばみて

「ハロー」と笑う

オーディション

満点の名に

涙は光る


切符持ち

「スターになれば

会えるから」

祈りと約束

夜を渡して


病室の

窓より海を

見つめつつ

「愛に生きたい」

舟を漕ぎ出す


朝の港

切符を握り

彼女立つ

海の向こうで

彼も呟く

詩をショートショートにする試みです。

詩小説と呼ぶことにしました。

その詩小説をもとに詠んでくれたAI君の連作短歌も載せます。

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