追いつけ、ケチャップ
原詩: Catch up, Ketchup ー 似た音の英語の詩
追いつけ ケチャップ
Catch up, Ketchup
一緒にいるよ ビーフシチュー
Be with you, Beef stew
マヨネーズはいかが?
May you need mayonnaise?
辛子については任しといて
I mastered Mustard
金切り声で アイスクリーム!
I scream ICE CREAM!
ーーーーーーー
詩小説:追いつけ、ケチャップ
ケチャップは、いつも遅れていた。
ホットドッグが先に走り出し、マスタードはその横を風のように駆け抜ける。マヨネーズはふわりと舞い、ビーフシチューはどっしりと構えている。
「また遅れてるよ、ケチャップ!」
マスタードが振り返って叫ぶ。
「ごめん、すぐ追いつくから!」
ケチャップは赤い顔をさらに赤くして、必死に走った。
でも、追いつけない。
いつも、あと一歩のところで、誰かの皿にたどり着けない。
ある日、ケチャップはふと立ち止まった。
「どうして、みんなに追いつこうとしてるんだろう」
ふと見上げると、アイスクリームが空を飛んでいた。
「アイスクリーム!」
ケチャップは思わず叫んだ。
「I scream ICE CREAM!」
アイスクリームは金切り声で笑った。
「君は君のペースでいいんだよ」
アイスクリームはそう言って、空に溶けていった。
その夜、ケチャップはビーフシチューの隣に座った。
「一緒にいるよ」
ビーフシチューは静かに言った。
ケチャップは、ようやく気づいた。
追いつくことより、大切なことがある。
それは、誰かと一緒にいること。
たとえ遅れても、自分の味を忘れなければいい。
「マヨネーズはいかが?」
ケチャップはそっと差し出した。
「ありがとう。でも、今日は君の味がいいな」
ビーフシチューは微笑んだ。
ケチャップは、少しだけ自分を好きになれた気がした。
=====
わたしの詩小説をもとにAI君が詠んだ連作短歌です。
連作短歌:追いつけ、ケチャップ
走り出す
ホットドッグと風の
マスタード
赤き顔して
ケチャップ遅る
皿の上
あと一歩でも
届かずに
追いつけぬまま
味はにじむよ
ふと立ち止む
空にアイスが
飛びゆけば
I scream ICE CREAM
声は溶けたり
「君のまま」
空より響く
その言葉
遅れの中に
光見えたり
ビーフシチュー
隣に座しつ
静かなる
「一緒にいるよ」
味は忘れず
マヨネーズ
差し出す指に
微笑みて
「今日は君の」
味を選ばむ
追いつかず
それでもよいと
気づきたり
遅れの中に
自分を好きに
詩をショートショートにする試みです。
詩小説と呼ぶことにしました。
その詩小説をもとに詠んでくれたAI君の連作短歌も載せます。




