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つれづれな詩たち

風待つ木陰の

作者: 風蘭

雲ひとつない青空の遠い遠い

果てしない広さを見上げる

眩しさに目を眇めても

遮るものさえない空に

眩しくて眩しくて

視線が下がっていく



俯くことに慣れて

卑下することに慣れて

少しずつ少しずつ

くすんでいく世界に思い出せなくなる

遠ざかっていく過去に

いつかあった約束

いつか描いた幸福

全ては絵空事のようで

足元に落ちる影さえ

曖昧な今みたいだ



雲ひとつない夏空の遠い遠い

果てなく描いた未来を思う

懐かしさに目を細めても

隔てられた過去に

懐かしく懐かしく

じっと痛みに耐える



抗って抗って

何度否定されても

私は私と言い通せる強さを

土砂降りの雨に降られて

立ち上がれないほどに打ちのめされても

負けない負けない

越えるのは昨日の自分だから

私は昨日よりも前へ前へ

進むべき先を見失わないように



心に抑え込んだ感情に焼かれる

そんな苛烈ささえ飲み込んで

束の間の休息に

風待つ木陰の穏やかさで

いつだって笑みを浮かべて

焼けた石の上さえ歩き通す

決して折れないとあの日決めたから



雲ひとつない青空の遠い遠い

果てしない広さを見上げる

風待つ木陰のように

揺らがぬように地を踏みしめて

大きく大きく

広げた腕で

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